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【MLB】韓国から再びメジャーへ―“逆輸入”男が絶好調。現在HRリーグトップタイ

4/17(月) 17:18配信

ベースボールチャンネル

 今季、韓国プロ野球(KBO)からMLBに「逆輸入」された男がいる。名前はエリック・テームズ内野手。2015年にはKBOのNCダイノスで、47本塁打、40盗塁を記録し、MVPを獲得。40-40はアジアプロ野球史上初の偉業であった。

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 テームズはKBOで3年間プレーし、124本塁打を記録。その活躍に目をつけたミルウォーキー・ブリュワーズが、2016年オフに獲得した。今季は開幕からの11試合で、打率.368(ナショナル・リーグ6位)、6本塁打(同1位タイ)、11打点(同3位タイ)と、最高のスタートを切っている。

 左打ちのテームズは、MLBのキャリアをトロント・ブルージェイズでスタートさせた。2011年には3Aで打率.352を打つと、24歳でMLBデビューを果たす。この年は打率.262、12本塁打、37打点を記録するなど、将来を期待されていた。

 しかし、翌年にはシーズン途中にシアトル・マリナーズに、昨季まで広島東洋カープに在籍していたスティーブ・デラバー投手を相手にトレードされてしまう。さらに続く2013年にもボルティモア・オリオールズへトレードされ、シーズン終了前に契約解除。テームズはすぐにヒューストン・アストロズと契約するが、アストロズもシーズン後に放出。ここで、テームズが選んだ道は韓国球界だった。

 KBOのNCダイノスと契約したテームズは、打高で知られる韓国球界で遂に才能を開花させる。1年目から打率.343、37本塁打、121打点を叩きだすと、2年目には打率.381、47本塁打、140打点、40盗塁の驚異的な成績を記録し、MVPを獲得。3年目の2016年シーズンも40本塁打を放ち、韓国球界でスター選手となった。

「自分は日本へ行くと思っていた」

 そして、オフには日本球界へ行く話がまとまりかける。テームズ自身も、「自分は日本に行くと思っていた。日本のチームがかなりの額のオファーを出して、自分も『それなら行ってやろう』と考えていたんだ。なぜなら、MLBの球団が自分を獲得しようと思っているなんて考えていなかったからね」とカナダの『ナショナル・ポスト』紙に語っている。

 しかし、「それから、1週間以内にブリュワーズが電話をかけてきて、ミルウォーキーに行って、『よし、戻ろう』って思った。最初は大変だったけど、すぐに落ち着いたよ。ここに戻ってくるためにたくさん努力をしていたし、MLBに適応しなきゃと思っていたしね」とMLB復帰を決めた話を振り返る。

 また、「5年前にブルージェイズにいたときと何が違うのか」と聞かれると、「たくさんあるけど、特に精神力かな。2012年は心臓がドキドキしていたけど、ミルウォーキーでの開幕戦は全然違う感じだったよ。今はただ野球をプレーするだけだ。おそらく海外で大きい試合を何試合も戦って、大変な状況にも向かい合っていたことが、自分を成長させたのだと思うよ」と答えた。

 事実、開幕からここまでテームズは打ちまくっている。特にシンシナティ・レッズとの4連戦では4試合連続本塁打を記録。本塁打数は現在、リーグトップタイの6本。しかもOPS(出塁率と長打率を足した総合的な打撃力の指標)は両リーグ断トツ1位の1.376を記録している。チームも下馬評を覆し、ナ・リーグ中地区で現在貯金1の2位と好調だ。

 まだ、シーズンは始まったばかりだが、ここにいるテームズはかつてのテームズとは違う。韓国球界での経験を活かし、30歳になって2度目のMLBで一花咲かせようとしている希望溢れる男に、今年は注目したい。

ベースボールチャンネル編集部