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なぜ PwCはメディアバイイング事業を手がけないのか?:エージェンシー業界参入の裏側

4/18(火) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

PwC(PricewaterhouseCoopers)のデジタル部門として、売上が10億ドル(約1100億円)を超え、全世界の32のオフィスで1万4000人を超える従業員が働く、PwCデジタル・サービス(PwC Digital Services)が、合併と買収を通じてエージェンシー分野に進出してきている。透明性のためプログラマティックの内製化を計画するブランドが増えるなか、クライアントの独自トレーディングデスクの設置を手伝うのが現在の業務だ(PwCデジタル・サービスはクライアントリストの公開を拒否した)。

しかし、このPwCデジタル・サービスは、自社のエージェンシートレーディングデスクを構築して、クライアント向けにプログラマティックキャンペーンを実施することには関心がない。

「メディアバイイングは、我々のクライアントがもっとも解決したい複雑なマーケティング問題ではない」と語るのは、PwCデジタル・サービスで最高業務責任者を務めるジョン・スワデナー氏だ。「我々は自社が関与するメディアについてクライアントに協力はしているが、メディアバイイングへの参入は望んでおらず、今後も参入するつもりはない」と同氏はいう。

メディアバイイングをしない理由

たとえば、あるソフトウェア企業がプログラマティックの内製化を望んでいるとしよう。新たな処理の管理のために何人くらい雇う必要があるか、チームをどのように構成すべきか、適切なテクノロジープラットフォームは何か、その技術をどのように実装するかといったことを、そのソフトウェア企業が把握するのをスワデナー氏のチームはサポートする。PwCデジタル・サービスは、クライアントであるソフトウェア企業に代わってメディアを買い付けることだけはサポートしない。これはイケア(IKEA)で家具を買うのに似ている。材料はすべて箱に入っているが、組み立ては自分でやらなければならないのだ。

スワデナー氏は、プログラマティックは2000年における検索のような状態にあると考えている。当時は小さな独立系の検索エージェンシーが多数あったが、大半のブランドで検索は徐々に社内のマーケティング機能になっていった。

「我々がもしメディアバイイングを担当したら、クライアントはその後、別のエージェンシーに乗り換えることで常にコストを下げようとするだろう」とスワデナー氏。「だったら最初から、クライアント独自のトレーディングデスクの構築を手伝うだけにするほうがいい」。

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最終更新:4/19(水) 15:52
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