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大迫の裏で“もう一つの力走” 4年前の爆破テロ被害者が笑顔でボストン完走

4/18(火) 15:49配信

THE ANSWER

12年のボストンマラソン爆破テロの被害者、車いす部門で感謝の完走

 初マラソンの大迫傑(ナイキ・オレゴンプロジェクト)が3位に入ったボストン・マラソン。日本人では30年ぶりに表彰台に上がる快挙を演じた裏で、もう一つの“力走”が地元紙「ボストン・グローブ」電子版に取り上げられている。

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 見事完走したマーク・フライカルが、その人だ。力走したのは車いす部門。三輪型の手押し車で走り抜いた。なぜ、彼は車いすで戦ったのか。それは、この地で起きた忌まわしいテロ事件の被害者だったからである。

 2013年。多くのランナーが歓喜の完走を迎えようとしていたゴール付近で2度の爆発が発生した。凄惨なテロ行為により3人が死亡。300人近い負傷者を出したが、その一人がフライカルだった。

「爆破事件の生存者、マーク・フライカル、男子ハンドサイクル部門で完走」との見出しで報じられた記事によると、4年前のテロで障害を負いながら悲劇の地で力走したという。

「ボストンマラソン爆弾テロ事件の生存者マーク・フカライルが月曜正午直前、ハンドサイクル部門でゴールラインを通過した」

 こう書かれた記事では事故以来、2度目のマラソンを笑顔で完走したと記述。事故によって右足を失ったが、道中、爆破のあった場所を通過する際も当時のことは考えず、走り切ったという。

「あの日起きたことは考えていなかった」…悲劇を振り返らなかった理由

 その理由には、冷酷な過去を振り返って悲しむよりも、事件から温かい支えがあって、この日までたどり着いたことへの想いがあったようだ。

「この4年間、あらゆる人から受けた手助けを思い出していたんだ。受けた支援が頭に浮かんで……自分の場合は本当に、あの日起きたことは考えていなかった」

 終盤はコース上で周りの選手とジョークを交わしながらレースを楽しんだという。

「楽しかったよ。僕らを助けてくれる人々にも、この気持ちを感じてほしいんだ」

 初めてのボストンマラソンをこう振り返ったという。自らが障害を負った悲劇の地を笑顔で走り切ったフライカル。支えてくれた人すべてへの感謝を込めた完走劇だった。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:4/18(火) 15:49
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