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室屋義秀がエアレース2勝目。「王者の勝ち方」に次戦・千葉も期待大

webスポルティーバ 4/18(火) 12:55配信

 どんな競技にも、「強い勝ち方」というものがある。

 内容のともなわない運の助けを借りた勝利は、たまにはあっても長続きしない。だからこそ、真の王者となるためには、同じ勝つにしても横綱相撲で相手をねじ伏せるような「強い勝ち方」が求められる。

【写真】エアレース・14人の超人パイロット

 レッドブルエアレース・ワールドチャンピオンシップ第2戦がアメリカ・サンディエゴで行なわれ、室屋義秀が優勝を果たした。室屋の優勝は昨季、千葉で開かれた第3戦以来2度目。1年前は涙、涙の初優勝だったが、2度目の今回はもう落ち着いたものだった。優勝決定直後のフラッシュインタビューにも落ち着いて受け答え、テレビカメラに向かって投げキスをする余裕まで見せた。

 王者の貫禄を漂わせたのは、レース後の振る舞いだけではない。レース内容もまた、完勝と呼ぶにふさわしいものだったと言っていい。

 室屋は一昨季のシーズン後半、4戦のうち3戦でファイナル4に進出するなど、非常に調子がよかった時期がある。だが、そのときは優勝に手が届かず、3位が2回あっただけだった。

 理由ははっきりしていた。

 室屋はラウンド・オブ・14、ラウンド・オブ・8までは(ときに、そのラウンドでのトップタイムを出すなどして)順調に勝ち上がってきても、ファイナル4になると決まってタイムを落としてしまうからだった。同じ日の3本目のフライトとなると、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積し、コンディションが落ちてくるところもあっただろう。1本1本全力で飛べば飛ぶほど、余力はなくなる。

 また、レースの進行上、ラウンド・オブ・14からラウンド・オブ・8までの間は1時間ほどのインターバルがあるが、ラウンド・オブ・8からファイナル4は、ほぼ間を置かずに行なわれる。つまり、それだけエンジン温度が下がりにくくなる。

 しかも、チームスタッフが「ファイナル4慣れ」していないと、限られたわずかな時間の中で、手際よく準備をすることができない。こうなると、機体のポテンシャルをフルに発揮させることが難しくなってしまうのだ。

「自分としてはいいフライトができたと思っても、タイムを聞いて『あれっ?』という感じで、全体にセクタータイムが落ちてしまう」

 当時、室屋もそう話していたが、こうしたいくつかの要因が積み重なり、いつもファイナル4でタイムを落としていたのである。

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最終更新:4/18(火) 14:02

webスポルティーバ

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