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磐田・中村俊輔が稀代のファンタジスタたる所以。土壇場で発揮、研ぎ澄まされた集中力

4/18(火) 10:50配信

フットボールチャンネル

 4月16日、明治安田生命J1リーグ第7節が行われ、ジュビロ磐田はサガン鳥栖をヤマハスタジアムに迎えた。試合は拮抗した展開となり、88分に鳥栖が豊田陽平のゴールで先制。この追い込まれた状況でサックスブルーの背番号10が本領を発揮。直後の89分に同点ゴールを演出したのだ。ここぞの場面で力を発揮するファンタジスタが、その本領を見せつけた。(取材・文:青木務)

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失点に繋がるロストに本人も「一番反省しないと」

「自分がボールを取られたところからCKになって、そのCKでやられてしまった。それが一番の反省点」

 中村俊輔は自身を戒めた。残り時間を考えれば、そのまま敗れても不思議ではなかった。

 しかし、失点のきっかけを作ってしまったサックスブルーの10番はそのわずか1分後、ミスを吹き飛ばすようなビッグプレーを披露することになる。勝利を諦めない仲間たちの勢いに乗り、アウェイチームから勝ち点を取り上げた。

 明治安田生命J1リーグ第7節、ジュビロ磐田とサガン鳥栖は決め手を欠いていた。攻守が度々入れ替わるものの、どちらもネットを揺らすことはできない。マッシモ・フィッカデンティ監督の言葉を借りれば「お互いが守りの方に人数を割いて、そんなに面白サッカーではなかった」という試合だった。

 ヤマハスタジアムには歓声より溜息がこぼれた。しかしこの一戦は、暑さが和らぎ始めた後半終了間際からようやく“スタート”した。

 88分、中村俊輔に相手が襲い掛かる。鳥栖の速攻が始まり、磐田は何とかゴールラインの外にかき出した。しかし、このCKを豊田陽平に頭で決められ先制を許す。「パーフェクトだった」と名波浩監督が振り返るように、相手エースのヘディング自体は防ぐのが難しいシュートだったが、そもそも与えなくていいセットプレーでもあった。

 10番の高いキープ力は加入当初からチームメイトの絶大な信頼を得ており、今季ここまでを見てもレフティーを経由する攻撃は非常に多い。しかし、相手もそれをわかっているため、複数人で奪いに来る。この日も彼のところでボールを失う場面はあり、結果として失点にも繋がった。

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