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【黄金世代】第1回・小野伸二「なぜ私たちはこのファンタジスタに魅了されるのか」(♯1)

4/20(木) 17:00配信

SOCCER DIGEST Web

『おっ』って声が聞こえてくると、たまらない。

 いまから18年前、金字塔は遠いナイジェリアの地で打ち立てられた。

 1999年のワールドユースで世界2位に輝いたU-20日本代表。チーム結成当初から黄金世代と謳われ、のちに時代の寵児となった若武者たちだ。ファンの誰もが、日本サッカーの近未来に明るい展望を描いた。

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 後にも先にもない強烈な個の集団は、いかにして形成され、互いを刺激し合い、大きなうねりとなっていったのか。そしてその現象はそれぞれのサッカー人生に、どんな光と影をもたらしたのか。

 アラフォーとなった歴戦の勇者たちを、一人ひとり訪ね歩くインタビューシリーズ『黄金は色褪せない』。栄えある第1回の登場者は、この男をおいてほかにいない。沈まない太陽、小野伸二。まだ肌寒さの残る札幌へ、“光”を浴びにいった。



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「あなたは、小野伸二が好きですか?」

 日本中のサッカーファンにこう問いかけたら、いったい何割の方がイエスと答えるだろう。わたしは初めて出会った20年前からずっと、このファンタジスタの虜である。

 この世でサッカーと巡り合えた喜びを、突出した技巧と圧倒的なプレゼンスで表現し、観る者のハートを掴んで離さない。浦和レッズでプロキャリアをスタートさせ、フェイエノールト、再びレッズ、そしてボーフム、清水エスパルス、ウェスタン・シドニーを経て、現在は北海道コンサドーレ札幌に籍を置いている。人懐っこいキャラクターと紳士的な振る舞いは、いずれの地のサポーターからも愛された。

 なぜファンはみな、小野伸二に魅了されるのか。そのまんまの質問をぶつけてみると、至宝はにっこりと笑い、こう答えた。

「サッカーはやってるだけでも楽しいんだけど、やっぱり観てくれてるひとがいるとテンションが上がる。そんな僕のプレーを観て、サッカーって楽しいなって感じてほしいんです。『あっ』とか『おっ』って声が聞こえてくると、たまらないから。

 なんですかね、若い頃からこの感覚は変わらないし、もはや欲求に近いのかもしれない。ただ、そこは善し悪し。やり過ぎると訳が分からなくなって『なにやってんだ!』ってことにもなるから。リスクはある(笑)」

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最終更新:8/18(金) 17:18
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