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攻撃一辺倒のサッカーに「あれっ」。遠藤航が浦和の現実路線を語る。

Number Web 4/20(木) 8:01配信

 浦和レッズらしさがなかった。

 しかし、FC東京を相手に1-0でしっかりと守り勝ち、これまでの浦和との「違い」を見せてくれた。

 昨年は、「らしさ」である攻撃的なサッカーをシーズンを通して貫き、勝ち点を74点まで積み上げた。だが、その「らしさ」にこだわるあまりチャンピオンシップで鹿島アントラーズに敗れた。どんな状況であれ、相手を攻め倒すスタイルがゆえに自分たちから相手の術中にハマってしまい、チャンピオンの座を失ったのだ。

 今シーズンは、昨年よりもさらに攻撃力をパワーアップさせようとラファエル・シルバや菊池大介らを獲得し、キャンプ中から攻撃に磨きをかけてきた。

 ところが開幕戦の横浜F・マリノス戦で冷や水を浴びせられた。攻勢をかけ続けたものの、結果的に2-3の逆転負けを食らったのだ。

「あそこまで前掛かりになる必要があったのか」(遠藤)

 遠藤航は、こう言う。

 「あの試合はすごく大きかった。最後、あそこまで前掛かりになる必要があったのかという話をみんなでしました。より攻撃的なサッカーを目指してやろうとしたけど、いざやってみると選手同士もそうだし、最終ラインの自分たちも『あれっ』と思うこともあった。そこで選手間で前から行くところと、守備ブロックを作るところという判断をしっかりやろうという話をしたんです」

 年間を通して考えると、チーム全体の攻撃が機能し続けることはない。また個々の選手で見ても、コンディションがいい時があれば、逆に調子のよくない時もある。

 実際、FC東京戦はACLの上海上港戦から中4日で、しかもキックオフ時の気温が26度と高かった。消耗していた選手の動きは鈍く、チャンスをそれほど多く作れなかった。

チームに変化を加えても改善されない状況で……。

 それもあってか後半、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督がビルドアップに変更を加えていた。前半はボランチの阿部勇樹と柏木陽介のいずれかが最終ラインまで下がってプレーしていたが、最終ラインの3人だけでボールを回すように指示。さらに関根貴大を投入して攻撃のリズムを変えようとしたものの、劇的な改善には至らなかった。相手に押される展開が続き、我慢の時間が長くなった。

 この状況で、どうやって戦うのか。

 今までの浦和ならば、それでも点を取りに少々無理してでも前掛かりになっていただろう。前述したマリノス戦もそうだった。

 だが、今回は違った。

 「守ろうと割り切りました」

 遠藤はそう言った。関根と宇賀神友弥の両ウイングバックが下がり、5バックを形成する。武藤雄樹、興梠慎三の2シャドーが相手サイドバックをケアする布陣にした。

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最終更新:4/20(木) 8:01

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