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ホタテのオレンジ色の部分 カドミウムが検出されたことも

4/23(日) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 好みは分かれるところだが、好きな人はたしかにいるし、「その部分」を味わってこそ“通”といわれることもある。それこそ、「海老の尻尾」や「サンマのはらわた」などが挙げられるだろう。しかし、そんな「食のこだわり」が危険を伴うケースもある。

 海洋汚染によって「食べてはいけない部分」が作り出されるケースもある。近年、有害物質であるPCB(※注)の人体の有害性が世界的に問題視されている。

【※注/電気絶縁性、不燃性の特徴を持つ合成油「ポリ塩化ビフェニル」の略称、およびその化合物の総称。海洋で微小なプラスチック粒子に付着し、魚などに食べられることで汚染を拡大している】

 米国ボストン在住の内科医・大西睦子氏が言う。

「国際がん研究機関は“人に対して発がん性がある”と指摘し、肝臓や消化管、神経を損傷するリスクにも触れています。カニやロブスターといった甲殻類の内臓などの柔らかな緑色の部分に蓄積しやすいと言われています。PCB汚染が進んだ海域で捕れたカニのミソ(内臓)などはリスクが伴うかもしれません」

「イタイイタイ病」の原因となった重金属のカドミウムも海に漂う“毒”である。カドミウムは人体に取り込まれると排出されず、PCB同様に発がん性物質となる。

「カドミウムは海底に多く、貝類やイカ・タコの軟体動物、エビやカニなどの甲殻類の体内に入りやすく、それらの内臓に蓄積される。なかでもホタテは他の魚介類に比べてもカドミウムの蓄積濃度が高い。

 東京都立衛生研究所理化学部微量分析研究科の研究者らが、2002年に東京都中央卸売市場で購入した約20個のホタテを調査したところ、貝柱の横にある黒い部分の中腸腺(ウロ)に、国際基準値を大幅に超える18.8mg/kgものカドミウムが含まれていました。

 ウロは食用外ですが、一部では“この苦味が旨い”といって食べる人もいます。この調査では、可食部であるホタテのオレンジ色の卵巣にも基準値を超えるカドミウムが検出されました」(前出・大西氏)

※週刊ポスト2017年4月28日号