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【中日】良くも悪くも中日の運命はゲレーロが握っている

4/23(日) 11:00配信

文春オンライン

貧打に泣かされ続けた3週間

 4月もあっという間に3週間が経過した。今年は久しぶりに花粉症に悩まされ、ギックリ腰にならないかと思うくらいの豪快なくしゃみを連発。聞くところによると、昨年の4.4倍の花粉が飛び交っているらしく、そりゃあデリケートな私の鼻が驚くはずだ。今しばらく鼻づまりで息苦しく、寝苦しい夜が続くかと思うとゾっとしてしまう……。いや、寝苦しい理由は鼻づまりだけではないだろ?と軽くツッコミが入りそうだが、それ正解。カミングアウトするならば寝苦しいし、心だって相当苦しい。我がドラゴンズ、ここまでくれば見事とも思える開幕ズッコケスタート。

 投打の歯車がかみ合わない、いやそもそも歯車ってあったっけ?とさえ思わせる打線のつながりのなさにファンの憤りは募るばかりだ。ネットでは早くも森監督解任論やら罵詈雑言が繰り広げられている。地域柄、熱狂的なファンが多いことで知られているドラゴンズ。気持ちは分かる。痛いほど理解できる。ただ、まだ開幕したばかり。逆襲のチャンスはまだまだ残っているはずだ。

 過去に興味深い話が残っている。さかのぼること57年前。1960年の大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)は、前年まで6年連続最下位と、今のドラゴンズよりダメダメな状態であった。そんなチームに名将・三原脩新監督を迎え、意気揚々とシーズンイン。これで勝てると思いきや、悪夢の開幕6連敗を食らう。当時の大洋はドラゴンズ同様、貧打線に泣かされていたらしく、多くのファンはまた今年もダメだっ!と思ったはず。

 しかしここからが伝説のストーリー。投手陣を整備し、守りの野球に徹した成果が、最終的にはリーグ優勝どころか、日本一にまで輝いてしまった。世にいう三原マジックである。人心掌握に長けている森監督が三原マジックを継承してもなんらおかしな話ではない。

拙い守りはバットでカバーを

 4月20日の阪神戦を終え、5球団と一回り対戦を終えた。開幕から17試合連続で先発投手に勝星がついていないという異常な状況とはいえ、クオリティスタートは11試合とゲームを壊すことなく踏ん張っている。打撃陣の奮起を期待したいところだが、なかなか点から線につながらないのが現状だ。なかでも貧打を誇る(?)ドラゴンズ打線の元凶と矢面に立たされているのがアレックス・ゲレーロ内野手。打てないだけならまだしも守れないときてしまうから、どうしてもファンの怒りを買ってしまう。

 その予兆は確かにあった。入団が決まった直後、元同僚ドジャースの前田健太のゲレーロ評は、瞬く間に野球通に広がった。曰く、バッティングはすごいけど守備はやばい。笑えんと。確かに上手くはない。それは言える。ちょこちょこと目を疑うようなプレーを見てきた。結論、打ちさえすれば拙い守りもガマンできよう。ファンもやり場のない思いを解消できるのだ。

 西武時代におかわり君こと中村剛也を育てた名伯楽・土井正博打撃コーチは、ゲレーロの打撃について「選球眼に優れ、体が前に突っ込まない理想なフォーム」と絶賛。「故障さえなければ、相当な成績を残す」と太鼓判を押したのだから、今の成績に一番不満を感じるのは当の本人に違いない。元来はボールを引きつけ打つバッティングスタイル。詰まった凡ゴロ、ポップフライの山を築いているものの元来の形さえ戻れば、北谷キャンプで見せてくれた沖縄の青い空に突き刺さるような気分爽快スカっとするホームランを見せてくれよう。

 阪神戦の2試合、スタメンを外れたゲレーロ。メジャーリーガーのプライドから相当荒れそうなところだが、両日ともに早出特打ちに精を出したと聞く。また巨人戦でサヨナラヒットを打った際、ヒーローインタビューで告白した「眠れない日が続いた」との発言。とにかく真面目なのだ。その真面目が自らを負のスパイラルに追い込んでいるともいえる。

 馴れない異国での生活環境。来日1年目であれば想像は容易い。ストレスの溜まり方も尋常ではなかろう。もうね発散しちゃいなさいな。栄や錦あたりの繁華街で泥酔するのもよし。師匠でありキューバの至宝と呼ばれるリナレスが先頭となって、夜の街に繰り出し、サルサでも裸踊りでも興じ、頭の中を空っぽにすべき。それが今考えられる打撃復活の一番の特効薬になるのでは?

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最終更新:4/23(日) 11:00
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