ここから本文です

「ソーシャルもインフルエンサーもまやかしだ」:ある金融サービス企業CMOの告白

4/23(日) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

マーケターはよく、指標やデータという霧のなかを苦労して進んでいると感じることがある。

今回の「告白」シリーズにご登場いただくのは、ある大手金融サービス企業のマーケティング責任者だ。そうした五里霧中の状況が、どのようにまやかしを生み出し、多くの重大な意思決定の裏で、「乗り遅れへの不安」が働くかについて、匿名を条件に赤裸々に語ってもらった。

発言は、内容を明確にするために若干編集してある。

――マーケティング業界の人々が、現在犯している最大の失敗は?

この業界にはMBAの保有者が大勢いるが、私が思うに、広告における破壊的創造という与太話を学校で教えられてきたのだろう。そうした学位の取得者は、マーケティングは人々の生活を破壊することではない、という事実に気づいていない。マーケティングは社会的あるいは文化的な現象に人々を関わらせていくことだ。彼らの誤解は、消費者が自社のブランドを本気で気にかけていると思い込んでいることだ。

――消費者はブランドなど気にしていない?

そうだ。マーケターが考えるほど、人はブランドメッセージに関心をもっていない。たまたま目にしているだけだ。たとえば、人が全米大学体育協会(NCAA)の試合を観ているのは、スポーツが大好きだからだ。そこで広告も目にすることがあるだろう。実際はそんなものだ。

――インフルエンサーマーケティングが出る幕はない?

(笑いながら)ふざけた話だ。インフルエンサーについて最悪なのは、彼らがインフルエンサーであるというのが、仮定でしかないこと。彼らはインフルエンサーという印象を与えるわけではない。ただ、特定の知識にフォーカスされた傾向があるというだけのこと。それなのに、誰もそのことをわかっていない。

――ブランドはインフルエンサーを好んで起用しているが、バブルははじけてしまったのだろうか?

まだ、はじけてはいない。みんなインフルエンサーが大好きだ。それがブランドに良い影響をもたらすなら、彼らにとって良いことだろうとは思う。だが、我々の役には立たない。費用は高くつくし、時間を浪費するのはごめんだ。かつては、インフルエンサーが先駆けになり、ほかの大勢が真似をしていた。だが、時代はめぐる。誰もが目新しいものに一斉に飛びつく。かつては、ネイティブなコンテンツが人気で、大勢が真似をした。つまるところ、核心は決して変わらないのだ。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。