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人気RPG『ロマンシング サ・ガ』“初舞台化”、その気になるクオリティーとは!?

4/23(日) 20:00配信

おたぽる

 かつて、ゲーマーたちを熱狂させた『サガ』シリーズの系譜である人気ゲームタイトル『ロマンシング サ・ガ』(以下、『ロマサガ』/スクウェア・エニックス)シリーズ。その『ロマサガ』が『ロマンシングサガ ザ ステージ ~ロアーヌが燃える日~』として、初めての舞台化!

 今月15日よりスタートした東京公演の様子を、シリーズのファンあネタバレを極力控えつつ、その魅力をレポートする。

『ロマンシング サ・ガ3』を題材としている本作。世界観監修および脚本・原案には『サガ』シリーズ生みの親である河津秋敏、音楽監修も“イトケン”こと伊藤賢治が加わり、サラと少年が歌う劇中曲「宿命の子」も作曲している。この2人が参加しているというだけでも、原作の世界観をきちんと再現しようと伝わってくるというもの。これを演劇ユニット「30-DELUX」が表現する。

 劇中にはゲーム内に登場したキャラクターたちが次々と登場し、舞台上で物語を紡いでいくのだが、物語のベースとなるのは、原作ゲームの主人公の1人で、流浪の王族ハリードのストーリー。

 原作ゲームでは語られることのなかったハリードの過去の部分も深く理解できると同時に、各キャラクターたちが「こんな性格だったんだ!」と、ファンでも驚く設定が楽しい。特にブラックなどはひょうきんかつ天邪鬼、ときにシリアスなどいろんな顔が覗け、思わず目が行ってしまう。

 さらには、原作ゲームで一度仲間にすると、なかなか外せずに困った経験もあるであろうキャラクター・詩人が、「いやです」という憎たらしいセリフを舞台上でも吐く“イライラ仕様”。しかし、「いやです」で終わりではなく“こいつを殺せば……”とプレイヤーが一度ならず感じたであろうことを、壇上で本当に言ってくれるのは見どころ(?)の1つかも。

 そのキャラクターたちの芝居にイトケンサウンドがピッタリと合ってきて、(ゲームの各シーンを)知ってる人はさらにテンションも上がりそう。中には原作のラスボスの音楽も使われているのだが、本作ではこんな場面でこの曲を? と意外に思えるシーンで使われるサプライズも。何より、オープニングタイトル曲が、思わず目頭が熱くなるほど懐かしい。

 シリアスな展開が多いがコミカルな要素も盛り込まれている。たとえば、『ロマサガ』シリーズの特徴の1つである戦闘中の技の“閃き”も舞台では表現されているのだが……これは実際に劇場で確認してほしいが、とにかく笑うしかないと思えるような、斬新すぎるアレンジ! ここまで行くと笑うしかないという、『半熟英雄』のようなセルフパロディの息吹を感じる、舞台のアクセントになっている。

 舞台は全体的にみて原作をリスペクトし、その上で上手に昇華しているからこそ出てくる設定・セリフがちらほら。もちろん、原作を知らなくても、派手な殺陣や熱量の高い演技のおかげで普通のお芝居としても楽しめると思う。しかし、原作を遊んでいると、より楽しめるのは言うまでもない。

 観劇を予定していて、かつゲームをプレイしたことがあるという人であれば、ぜひもう一度、『ロマンシング サ・ガ3』を遊んでみることをオススメしたい。舞台は東京を皮切りに、5月7日の福岡公演まで4都市で上演しているので、GW中に本公演で再び『ロマサガ』の冒険に出てみるのはいかがだろうか。

最終更新:4/23(日) 20:00
おたぽる