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新マシンの負荷はジェット戦闘機なみ!? ドライビング、トレーニングはどう変わったのか?【F1速報×F1女子~バーレーンGP号~】

4/23(日) 18:03配信

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4月16日(日)、2017 F1第3戦バーレーンGPが開催されました。ナイトレースでライトアップされたバーレーン・インターナショナル・サーキットが砂漠の中に浮かびあがり、マシンもより一層輝いて幻想的なグランプリでしたよね。

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予選ではバルテリ・ボッタス選手(メルセデス)が自身初ポールポジションを獲得し、このままポール・トゥ・ウィンか!? と思っていたのですが、チャンピオン達はなかなか勝たせてくれません。

セバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)が逆転優勝で今季2勝目を挙げ、「喜びの舞」まで披露! そんなお茶目なベッテル選手が表紙の「F1速報バーレーンGP号」(4月20日発売)の見どころを早速ご紹介したいと思います!!



■フェルナンド・アロンソ「インディ500マイル参戦」急転決定の舞台裏

バーレーンGP開幕直前に発表された、フェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン)のインディ500マイル参戦。そして同日に開催されるF1伝統のモナコGP欠場。この発表には本当に驚きました。

なぜマクラーレンは、パワーユニットの力不足を抱える現在のマクラーレンにとって得点獲得の絶好機であるモナコGPの欠場を良しとしたのでしょうか。本誌では以下のように推測してます。

レース中に吐いた数々の「暴言」は実際にマクラーレンとホンダに向けられたのではなく、アロンソ流の外部へのメッセージと考えるべきだろう。そして、その送信先はメルセデスだ。つまり「バルテリ・ボッタスが期待に添えないようであれば、来年はそっちに行けるよ」という、言わば「動いて話す履歴書」なのだ。

もちろんそれはマクラーレンも承知の上で、エグゼクティブディレクターのザック・ブラウンは先手を打ったといいます。

アロンソに対して、F1キャリアが終わった後も、末永くマクラーレン(ブラウンは、今後F1だけでなく、さまざまなカテゴリーに挑戦していくことを明言している)で充実したレーシングライフを送れることを保証し、そのプロローグとして今年のインディ参戦を実現させたのだ。ブラウンは、モナコの貴重なポイント獲得のチャンスを犠牲にしてでも、今後さらに2年間、アロンソと手を組んだほうが価値があると判断した。



アロンソ選手は過去4度のチャンピオンに輝いたトップチーム、アンドレッティ・オートスポーツからインディ500マイルに参戦します。そしてチームメイトは佐藤琢磨選手! アロンソ選手と佐藤選手が同じチームだなんて、私たち日本のファンにとって夢のようなことですよね!!

さて、アロンソ選手をチームメイトに迎える佐藤選手はどのように思っているのでしょうか。

「アロンソのインディ出場のニュースは、発表の前日に聞いたんですが、『びっくり!』でしたね。モナコGPを欠場して来るわけですからね。彼はレーシングドライバーとして一番いい時期にインディ500に挑戦するわけですし、僕もチームメイトとしてレースを迎えることになります。必要なら協力も惜しむつもりはありません。彼のおかげでインディ500も盛り上がるでしょうね。」

そしてもう一つのビックニュースが、ジェンソン・バトン選手がアロンソ選手の代役としてモナコGPにスポット参戦すること! またバトン選手の走りを見れると思うと(しかもモナコGPで!)、嬉しくて嬉しくて公式発表が出たときには涙がでそうでした。

そんなバトン選手からコメントが届いていますよ!

「MCL32には、モナコGPの前にマクラーレンのシュミレーターで乗る予定で、それでレースへの準備は整うと思う。日頃からトライアスロンのトレーニングで十分に鍛えているから、フィジカル面の心配はない。F1パドックにいる旧友たちに会うのも楽しみだし、少しでもファンの皆に喜んでもらえることができたらいいと思う。」

■序盤戦で見えた3つのキーポイント

今シーズンのF1も早いもので3戦が終わりました。少しずつ見えてきた新時代のF1の「カタチ」。そこで本誌では気になる3つのキーポイント(メルセデスvsフェラーリ、ドライビング、マクラーレン・ホンダ)を検証しているのですが、中でも興味深かったのがドライビングについてです。

新レギュレーションの導入でマシンのスピードやドライバーの体にかかる負荷も上がり、体力的に厳しくなるのではないかと言われていた今シーズンのマシン。

ダウンフォースが強化された結果、制動距離がさらに短くなり、ドライビングも変ったようです。例えば、昨年まではメルボルンのターン1の130m手前でブレーキングを始め、最大減速Gは4.5G、ブレーキングペダルの踏力は135kgだったのに対し、今年は100m手前か、あるいはもう少し先でブレーキを踏み、減速Gは6.5G、ペダル踏力は160kgまで上がったのだそう。

ピレリF1ディレクター、マリオ・イゾラはドライバーにかかる負荷について説明しています。

「16年型マシンの最大Gは約5Gだった。今年はそれが7Gに近づいたので、負荷は50%近く増えたことになる。ジェット戦闘機のパイロットの体には約9Gがかかると言われているが、彼らには耐Gスーツが与えられていることが多く、むしろF1ドライバーより楽かもしれない。」



3戦が終わったドライバー達は、新しいマシンについてどのように感じているのでしょうか。

「今年のマシンは、僕がF1に来た時期のものに近い。テストで初めてBMWザウバーに乗った時はほんの何周かしただけで、もう完全に疲れ切っていた。『これで全開で走らせるなんて、僕には絶対ムリだ!』と思ったよ。それでもすぐに慣れたけどね。今年の新車はとても気に入っている。限界までハードに攻められるし、簡単には乗りこなせないから、それだけドライビングが楽しいんだ。」(セバスチャン・ベッテル)

「昨年まではブレーキ、タイヤ、バッテリー、燃料とあらゆるものを温存して走る必要があった。あれはもうレースではなく『エコラン』だ。今年はもっと攻めたドライビングができる。」(フェルナンド・アロンソ)

ベテランドライバーの二人は新しいマシンを楽しんでいるようですが、ロマン・グロージャン選手(ハース)は、ワイドになったタイヤがミスが増える原因になっていると言っています。

「マシンが横方向へ流れ始めると、急激にグリップを失う傾向が強い。そうなると、スピン、あるいはクラッシュは避けられない。」

様々な意見がある中、いたって冷静なのがルイス・ハミルトン選手(メルセデス)。

「昨年のマシンも今年のマシンも、ドライビングに関してはそれほど大きな違いがあるとは思えないよ。」

また、体への負荷が増えたため、ドライバー達へは高い体力レベルも要求されていたのだそうです。新マシンに備え、一体どのようなトレーニングをしてきたのでしょうか。

「主に上体と首の強化を目指した。どのドライバーも、ざっと2~3kgは筋肉量が増えていると思う。」(ザウバーのフィジオ、ヨーゼフ・レベラー)

「単純にトレーニングの回数を2倍に増やした。」(マックス・フェルスタッペン選手)

「鉛のウエイトを取りつけたヘルメットを被ってカートに乗った。」(カルロス・サインツJr選手)

「頭にウエイトをつけて首の筋肉を鍛えた。」(ニコ・ヒュルケンベルク選手、ロマン・グロージャン選手)

そして、残念ながら努力が裏目に出てしまったのがフォースインディアのエステバン・オコン選手。

オフシーズンのハードトレーニングをこなし、5kg近く筋肉量を増やして気合十分!だったにもかかわらず、なんとマシンが重量オーバー気味という理由で、開幕前にチームから減量を命じられてしまったのだそうです。可哀そうなオコン選手……。その努力はいつかきっと報われるはず!

普段の私たちの生活からは到底想像できない程の負荷を受けながら、約1時間30分もレースをしているだなんて、ドライビングテクニックはもちろんですが日々のハードトレーニングがあるからこそ、できることですよね。

やっぱりF1ドライバーって凄い! そしてかっこいい!! 改めて尊敬です。



次戦ロシアGPは(4月30日)はソチ冬季オリンピックのメイン会場を利用した、ソチ・オートドロームサーキットで行われます。王者メルセデスは好調フェラーリの勢いをとめることができるのでしょうか。「F1速報ロシアGP号」の表紙を飾るのは一体どのドライバーになるのか、今から楽しみです!!

(yuri)

最終更新:4/23(日) 18:03
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