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ルポ・大麻を合法化したデンバーの今

4/24(月) 12:22配信

Wedge

 米コロラド州が大麻合法化の住民投票で賛成多数となったのは2012年、オバマ大統領の再選が決まった年のこと。この時の選挙では大統領選挙に投票した人よりも大麻合法化の住民投票に参加した人の方が数が多かった、と話題になった。実際に大麻が合法化され販売が始まったのは2014年1月からだ。

 そのコロラド州でも最も大麻ビジネスが盛んなデンバーを訪れた。市の空港からのアクセスポイントであるユニオン駅周辺には多数のオープンカフェが並んでいるが、そこを歩いているだけで微かに空気中に大麻の匂いを感じる。一応公共の場での大麻吸引は非合法で、所定の場所のみでの使用が認められているというが、街角で堂々と大麻を吸引する人々の姿も見かけた。

リフトを使って大麻ショップへ

 大麻を販売する場所は「ディスペンサリー」と呼ばれる。とりあえずウェブでも宣伝する大きなディスペンサリーを訪れようと、「リフト」サービスを予約した。運転手にディスペンサリーが見たい、と告げると「少し街の中心から外れるとたくさんのディスペンサリーが集まっている場所がある」と言うので、案内してもらうことに。

 ユニオン駅から走ること約20分、フェデラル、という大きな通り沿いに確かに複数のディスペンサリーが見られた。特徴は+マークで、医療用大麻は医師からの許可証が必要だが18歳以上が利用でき、レクリエーション用大麻は21歳以上なら誰でも購入できる。

 ディスペンサリーに入ると、まず窓口で身分証明証を求められる。州外の証明だと販売できる量に制限があるらしいが、問題なく中へ通される。ただし厳重に鍵のかかったドアをくぐり抜ける必要がある。

 中はごく一般的なドラッグストアのようで、ガラスのショウケースの中には乾燥大麻が並べられているが、大麻は吸引用の乾燥大麻だけではない。入ってすぐの場所に「大麻キャンディ」を販売している男性がいた。四角いキャンディが薬のようなパッケージに入り、「舌の上でゆっくりと溶かすようにして摂取する」という。

 またショウケースの後ろ側にはクッキー、グミ、錠剤などがぎっしりと並べられている。こうしたスイーツ系のほか、栄養ドリンクのような缶入りのもの、中にはスムージーとして販売している店もある。

 運転手氏によると「ディスペンサリーはどんどんクリエイティブになり、他にないようなユニークな商品を毎年開発している」という。大麻ビジネスは州経済にどのような影響があるかと聞くと「州の税収が増え、学校や福祉などにも予算が回るようになった。非常に良い結果をもたらしている」ということだ。

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最終更新:4/24(月) 12:22
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