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短すぎた札幌・小野伸二の浦和凱旋。「天才」に懸ける手はなかったか

4/24(月) 12:34配信

webスポルティーバ

「(埼玉スタジアムでは)いつもこんなにたくさんの人が応援してくれる。レッズにいたときは当たり前だと思っていたけど、それが当たり前じゃないと気づいて、今は羨ましさもある。

【写真】「カズさんより先にやめたくない」。筋肉強化などを中心に調整を行なう小野

 一方で、コンサドーレのサポーターもたくさん来てくれたので、(彼らに対して)似たような気持ちもある。今日は試合に負けてすごく悔しかったけど、素晴らしい環境でサッカーができたことは本当に嬉しかったです」

 北海道コンサドーレ札幌の小野伸二は浦和レッズとの試合後、そう言ってファンとピッチに感謝した。プロキャリアを歩み始めた古巣の本拠地には、清水エスパルス時代の2011年6月以来の帰還となった。

 日本サッカー界の比類なき「天才」が、かつてのホームでどんなプレーを見せてくれるのか。両チームのサポーターだけでなく、多くのサッカーファンがその勇姿を心待ちにしていた。しかしベンチスタートの背番号44に声がかかったのは、2点ビハインドの終盤の79分。ボールを触ってリズムを作る小野が、彼らしいプレーを披露するにはちょっと短すぎた。

「もう少し長くピッチに立てればよかったけど、チームの戦術もあるので」

 試合後の取材エリアで多くの記者に囲まれた小野は、まずはそう言って、正直な気持ちとベテランらしい理解の両方を示した。でも旧知の地元記者たちとの話が進むうちに、「もっと長くできたら、本当はもっとね、よかったと思うんですけど」と率直な胸のうちを垣間見せた。

 そして、どんなプレーで難局を打開しようとしたのかと問われると、「2点差だったので、とにかく1点取らないといけない。だからどんな形であれ、点を取れるようにと。後半になってスペースも空いていたので、間でボールを受けて、フォワードを活かしたり、サイドに広げたり、まあ色々やりたいなとは思っていましたけど、時間が時間だったから、なんにもできなくて」と最後は苦笑い。甘い笑顔に悔しさを封印したが、その気持ちは十分に理解できるものだった。

 首位・浦和とのアウェー戦に臨む札幌の状態は、万全からはほど遠いものだった。ジュリーニョ、ヘイス、金園英学といったアタッカーの多くが負傷で離脱しており、エースの都倉賢の相棒を誰が務めるのかが焦点のひとつになっていた。

 前節は内村圭宏が先発したが、負傷により途中交代。しつこい股関節痛を克服し、5節と7節に途中出場した小野がスタートから都倉と前線を組んでも不思議ではなかった。なにしろ、およそ6年ぶりの古巣への凱旋でもあったのだから。

 だが、四方田修平監督は「浦和のサイドチェンジに対応するため」に、5バックと4人の中盤を選択し、1トップに都倉を配した。現在のJリーグでひときわ高い得点力を誇る浦和を相手に、人数をかけて引いて守るやり方は理にかなった対抗策と言える。右サイドハーフを任された18歳の菅大輝は攻守にハードワークし、先制点を奪われた後には兵藤慎剛の同点ゴールをヘディングでアシスト。札幌の指揮官のアプローチは手堅いものではあったが、ここまでは策の奏功を印象づけた。

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