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解決済みの定番オカルトネタをあえて今!『世界の闇図鑑』第4話「謎の円形の正体」

4/24(月) 22:00配信

おたぽる

 鬼才・井口昇監督の手がける紙芝居アニメ『世界の闇図鑑』(テレビ東京ほか)第4話「謎の円形の正体」。今回の題材はミステリーサークルである。1990年前後に「UFOの着陸跡では?」「エイリアンからメッセージでは?」と世間を騒がせたものの、そもそも最初は「イギリスの冗談好きのオッサン2人が仕組んだ壮大なイタズラ」と発覚。それ以降のモノも騒動に便乗したフォロワーの手によるものと判明した、いわば「解決済み」のオカルト案件だ。そんなのを今やるんですか? と突っ込みたくもなるが、果たしてその内容は……?

 ある国のある農場。真夜中、トウモロコシ畑の上に謎の発光体が現れた。畑の持ち主であるジャックと、その息子ジョンはいつまでも発光している浮遊体を見つめていた。
 翌朝になって光の現れた場所に行ってみると、トウモロコシが円形に刈り取られていた。

「これってミステリーサークルってやつかな」

 ジョンが訊くと、ジャックは「バカ言うな」と笑った。

「ミステリーサークルは作物が倒れるだけだが、これは完全に刈り取られている。誰かが真似て泥棒したんだろう。犯人を突き止めてやる!」(※作物が倒れるだけ、というのは現実のミステリーサークルを踏まえた事実。とはいえこれも「大きな板の上に乗ってぐるぐる歩き回る」という「人間の手で普通にできること」なのだが)

 2人はその夜、所有するもう一つのトウモロコシ畑を監視することにした。夜が更けても何も起こらない。すっかりくたびれて「戻ろうか」とジョンが言ったその時、ザアッと奇妙な音が。

 謎の発光体が現れ、みるみる2人に接近してくる。近付くにつ2人は気付く。これはひとつの物体ではない、小さな光る物体が群れを成している!
 それは――それらは20センチほどの光り輝く生物だった。鋭利な刃物のような羽根でトウモロコシを切断し、円形の口で次々と飲み込んでいた。光る竜巻のような群れを成した未知の生物が、今まさに畑を食い荒らしている。

 からくも逃げ出したジャックとジョン。翌朝再び畑を見てみると、メッセージのような図形を描いた刈り跡だけが残されていたのだった――おしまい。

 イラストを担当したのは本田淳。水墨画からイラスト、新聞の挿絵からポスターまで何でもやるスゴイ人だが、今回はいかにも「昔の小説の挿絵!」といった感じのバタ臭い絵柄で、胡散臭さと不気味さを両方醸し出すことに成功している。

 謎の発光生物は「羽根の生えた魚」と形容するのがシックリくるチープなデザインだが、これは映画『殺人魚フライング・キラー』(82年)を踏まえているのか? 『ターミネーター』『タイタニック』のジェームス・キャメロンの初監督作品だが、これを引用するセンスに唸らされる。
  
「終わった」オカルトネタをあえて採用した今回。とはいえ当初の定説だったUFOや異星人を安易に登場させず、しかもマニアックなオマージュ(?)もあったりで大満足。次回は何が出てくるのかな? いよいよネッシー? それともツチノコ? 
(文/JUP-ON STUDIO)

最終更新:4/24(月) 22:00
おたぽる