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唐沢寿明「ラストコップ」で感じた『窪田とか今の20代俳優は才能がある人が多い』

4/26(水) 17:00配信

ザテレビジョン

動画配信サイトHulu、連続ドラマで人気を博した「THE LAST COP/ラストコップ」が映画化。30年の昏睡状態から奇跡の復活を遂げた熱血刑事・京極浩介を演じた唐沢寿明にインタビューを敢行。作品の魅力や共演者の裏話を語ってもらった。

【写真を見る】生放送だったドラマ最終回は「完全にアウトだったね(笑)」

――これだけ長い間、京極を演じることになると思っていましたか?

全く思ってなかったですね。最初はHuluだけかなと思っていました。でも、やるって決めたら、最後までやる、みたいな感じで(笑)。その延長で、ずっとこれまでやってきました。

――ついに映画化されたわけですが、感慨深さがあるのでは?

映画では新しいキャストが何人か増えているけれど、基本的には俳優陣もスタッフもほぼ一緒だしね。やっていることも何一つ変わってない。と思うよ。ただアクションはよりパワーアップしたかな。

――京極にはブレがないですけど、シリーズを通してキャラクターが変わってきている人もいますよね。

亮太に関しては、テレビシリーズからものすごくパワフルなキャラクターに変わっちゃったからね。こいつ、本当にオタクだったのかなって(笑)。あと、小日向さんの役(神奈川県警本部の警視監・神野役)もハチャメチャなキャラクターに。最初に登場したときは、もっと謎の男ぽかったんだけどなぁ(笑)。竹内(涼真)が演じている若山もどんどんヘンになってきているし、その自由度がいいなと思います。

――連続ドラマの最終回は生放送でしたが、うまくいったという手応えはありましたか?

いや、全然うまくいってないでしょ(笑)。窪田(正孝)が吹いちゃったりしているし、佐々木希ちゃんなんか「唐沢さん」って呼び間違っているし。もうあの時点でアウトでしょ。俺なんかマジメにやったほうだと思いますよ。でも、その中でも絶対に崩れないのが藤木(直人)くんね。彼は本当にマジメだからいつもキャラクターが揺らがないよ。

――その最終回では、京極が生き返るか、生き返らないかが視聴者投票で決められました。あれは生き返らないパターンも準備してあったのでしょうか?

どちらもリハーサルではやっていました。実際、2割ぐらいは生き返らない方を選んだ人がいたらしく(笑)。まあ、俺的にはどっちになっても面白いと思っていました。だって、「京極が死ぬ」という方が多かったら、それはそれで面白いし、めったに観られないものだから。

――「ラストコップ」だから許されること、というのもありそうですね。

あると思います。例えば、「白い巨塔」の手術シーンで、そこだけ生放送でやるといって、間違って顔を切っちゃったらダメじゃない。それでは笑えないでしょ。この作品だから笑えるのであって、どんなことでも笑い飛ばせてしまうのが、この作品のいいところだと思うんですよね。あと、俺は新しいことが好きだから、失敗してもいいから、自分の中で初めてのことをやりたいという思いが強くて。だから、この作品のテイストは自分に合っているのかなと。

――「ラストコップ」はアクションも見どころですが、唐沢さんはかつて東映アクションクラブに所属されていましたよね。その経験が今に生きていると感じることはありますか?

たまたま昔、そういうことをやっていたというだけだけど、当時は一生懸命にアクションの練習をしていたからね。そのころはまだ時代劇がたくさん作られていたので、殺陣や居合も全部勉強して。なので、それが今に活きてきているというのは確実にあると思います。作品前に、1カ月練習したぐらいじゃ、アクションなんてできないからね。

――そんな唐沢さんから見た窪田さんのアクションセンスはいかがですか?

アクションというのは、殴ったり、蹴ったりもあるけど、高いところから落ちたり、ワイヤーを使ったアクロバット的な動きも入ってくるからね。そういう部分は、

なかなか彼が今まで挑戦した範疇にはないかもしれないね。でも、地に足がついたところでのパンチやキックはうまいよね。手足が長いから、映えるというのもあるし。あと、窪田世代というか、今の20代の俳優は芝居の才能があって、すごいなと思いますね。自分が同じ年くらいのときに、これぐらいのことができたかなと思うと、ちょっと自信がない(笑)。この映画にも出ている竹内(涼真)とかもそうだけど、感覚的に役をつかむというか、柔軟性があるんだよね。この世代にはそういうタイプが多くて、ちょっとうらやましいなと思います。

逆に、これはこの作品に限らずなんですが、俺ぐらいの年になってくると、若い俳優から何かを引き出すのが自分たちの役目なんですよね。そうやって彼らがどんどん膨らんでくれば、作品のためにもなるし、俺も楽ができるから(笑)。なので、緊張させちゃいけないし、委縮させちゃいけない。まずやりやすい環境を作ってあげることが俺の役目なのかなと。その上で、彼らが何を出してくるのはわからないけど、それは俺が言うことじゃないし、それこそがそれぞれの個性なんだと思います。

――今回の映画では、人工知能が搭載したロボットが横浜中央警察署に試験導入され、それをきっかけに大事件が起きていきます。唐沢さん自身は、人工知能といった最新のハイテク技術についてどう思われますか?

今はロボットが弁護士になれる時代だからね。人間が弁護士になるのは大変だけど、ロボットなら小さいチップに過去の判例を山ほど入れることができて、それをもとに有罪か無罪か決めることができるんだから、なんだか悲しくなりますよね。俺は新しいものが出てきたら使ってみたいと思うタイプだけど、あまりにもハイテクが進みすぎたら人間がいらなくなってしまう。人間の未来を考えたら、ちょっと怖いことだよね。

――そういった懸念を含めて、劇中の京極のセリフに「人生は失敗して学んでいく」というのがありましたが、唐沢さんが身をもって感じたことはありますか?

失敗した方がいいに決まってるじゃない。なぜスポーツ選手があんなに清々しいかといえば、自分の限界を知っているから。負けたときに悔しくてしょうがないけど、負けたことを認めなきゃいけない、あの苦渋の顔というの。ああいうのって、俺たちの業界だと無いんですよね。なぜなら負けていても負けていない顔でいるから。俺たち俳優って、ずるい職業なんだよね(笑)。

――どんな映画になっているのがすごく楽しみです。

これまでのシリーズを踏襲しつつも、アクションシーンは豪華になっているし、ふと泣けてくるシーンもあります。テレビシリーズで全然違うキャラになったやつも何人かいるけど(笑)、どのキャラクターもみんな個性的で面白い。そういった変化も含めて、面白い作品になっていると思います。

最終更新:4/26(水) 17:00
ザテレビジョン

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