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観るだけじゃない! 子供から老人までが学ぶ地域密着プロレス・格闘技スクール

4/26(水) 16:20配信

HARBOR BUSINESS Online

 プロレスや格闘技は観客を集めて、見せることを主眼においた「スペクテイタースポーツ」の要素が大きい。しかし、体を動かしプロレス・格闘技を「学ぶ」ことも可能だ。今回は各地のスクール・ジムを紹介しよう。

◆7歳から70歳までプロレスを「学ぶ」

 まずは神奈川県川崎市を拠点とするプロレスリングHEAT-UPだ。川崎市麻生区のスポーツジム「タフフィットネス」内で教室「HEAT-UP道場」を開設している。

 打撃や寝技といった格闘技クラスに加え、プロレスクラスを設けている。スクワットや腕立て伏せなどの自重トレーニングから、マット運動や各種受け身、ロープワークなどのプロレスの基本動作を学ぶ。

 ロープワークはプロレスの基本だ。相手をロープへ振りマットに腹ばいになる「ドロップダウン」や、振られた側は相手を前回りで越えるといった動きを形として学ぶ。

 プロレスのロープは単なるゴム(樹脂)ではない。中身は鋼線をより合わせたもので、ゴムは覆っているだけだ。またロープの数だが、ボクシングなどが4本に対しプロレスは3本だ。そのため、正しい走り方や身の預け方をしないと転落の可能性がある。

 実は難しいロープワークだが、HEAT-UP道場では実戦経験豊富な所属のプロレスラーに指導してもらえるのだ。さらに練習用リングは通常より低めの特別仕様だ。

 カルチャースクールのため「発表会」も開催される。HEAT-UPの興行の本戦前開始前に、入場無料でプロ用のリングを使って行われるのだ。

 寝技クラスはグラップリングマッチ(打撃禁止の組み技限定ルール)で、プロレスクラスはタッグマッチ形式で試合を行う。キッズクラスの受講生は現役選手に挑戦できる。

 単に練習するだけでなく、大舞台を目的に定めることで積極的に学ぶ。まさにプロレスカルチャースクールだ。

◆現役チャンピオンによる指導も!

 大阪にもジムがある。前回の記事で紹介した、大阪市平野区に居を構える「ティグレジム平野」だ。HEAT-UPと同様に、格闘技コースとプロレスコースが設けられている。

 格闘技コースは、総合格闘技の老舗・パンクラスの創設メンバーのひとりで、プロレスラーとしても活動する冨宅飛駈が指導している。

 プロレスコースはプロデビューを視野に据えたプロレスクラスと基本的動作を学ぶ初級クラスがある。コーチは大阪プロレス出身の三原一晃とタコヤキーダーだ。

 三原は大阪のローカルプロレス団体・道頓堀プロレスのチャンピオンだ。しかも大阪プロレスが開講していたプロレス教室に小学生時から通っていた。格闘技経験を持たず、プロレス教室出身でも王者になれると、身をもって示した人間による指導だ。

ティグレジムは道頓堀プロレスやダブプロレスといったプロレス団体と繋がりがあるため、これらの団体でデビューできる可能性もある。

 また、一般公開される道場マッチや小規模興行が開催されており、若手選手にとって貴重な実戦経験を積む場としても機能している。

◆下町に世界王者がジムを開設

 続いて、名古屋市西区の明道町。地元の人間には菓子・玩具の問屋街と知られる下町だ。2017年3月、菓子店のとなりに総合格闘技・柔術が学べる「srArt JAPAN」がオープンした。

 開設者は日沖発(ひおき はつ)。2002年総合格闘技・修斗でプロデビュー。修斗のみならずSRC(日本)、TKO(カナダ)で王座を獲得。2011年から2015年にかけてアメリカのUFCで活動した。名古屋生まれの「メジャーリーガー」だ。

 ジムは清潔感に満ちている。白と緑を基調とし、マットやグローブはもちろん、バランスボールや更衣室のハンガーまでこの2色に統一されている。

 日沖はトレーニングは真面目に取り組んでもらうが、決して強制はせず、楽しい空間で充実感を味わって欲しいと語る。会員の約3分の1が女性、最年少は小学5年生で、ダイエットや体力作り目的の入会者は少なくないそうだ。

◆日々の生活に溶け込むプロレス文化

 日沖以外にもパンクラスの第7代ライト級王者・久米鷹介や、海外経験豊かなスタッフが在籍しており、真剣に競技者を目指す者にも対応が可能だ。

 総合格闘技や柔術だけではなく、フィットネスジムとしても利用可能。そのため、時間帯によってはプロ選手がサンドバッグでハードな打撃練習をするかたわら、一般会員がエアロバイクやウェイトマシーンで汗を流す風景が見られる。

 女性が参加しやすいヨガクラスやメディテーションワークショップなども開講されており、来る6月4日には、1995年にヒクソン・グレイシーと対戦した、日本総合格闘技の黎明期を支えたパイオニア的存在で、現在は柔術家の中井祐樹のセミナーが開催予定だ。

 日本各地のいたるところにジム・スクールは存在し、体験入会ができることも少なくない。ぜひ一度のぞいてみてほしい。目的は運動不足解消でも、ストレス発散でも、単なる好奇心からでも何だって構わない。

 日々の暮らしを豊かに彩る「文化」としてのプロレスや格闘技がそこにあるのだから。

<文・たこ焼きマシン>

【たこ焼きマシン】

名古屋在住のローカルプロレス探求家。ローカルプロレスファンサイトたこ焼きマシン.com、スーパーたこ焼きマシン.comを運営。北海道から沖縄、台湾まで未知のプロレスを求め観戦に遠征する。ご当地プロレスラーガイドブック『ローカルプロレスラー図鑑』をクラウドファンディングで発行。オンラインストア元・小中学校教員、障害者職業能力開発校講師。夢は世界中すべてのご当地プロレスを観戦しての『ワールドローカルプロレスラー図鑑』制作。

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最終更新:4/26(水) 16:20
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