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【さとうみつろうのサラリーマン相談室】会社の同期のせいで取引先を出禁になりました。

4/27(木) 20:30配信

@DIME

ーー営繕係り休憩室。それは、あなたの会社の中にある秘密の扉。会社の中で、あなた以外は誰も知らない秘密の部屋。悩んだら、いつでもおいで。悩みがなくても、遊びにおいで。さぁ、今日もひとりのサラリーマンがその扉のノブに、そっと手を伸ばしたようです。

【今週のサラリーマン相談】

仕事の取引先から突然、出入り禁止を申し渡されました。その取引先とライバル関係にある別の会社に、私の同期が商品を売り込んだせいで先方が激怒したのです。私は長年かけて良好な関係を築いてきたのに、この一件ですべてが水の泡。一方の同期のその商品は、会社から表彰されるほどヒットしました。彼の栄光の陰に、私の犠牲があることを会社中に張り紙をして伝えたいくらいです。
サラリーマン中山(入社16年目、38歳、製造業、神奈川県)

サラリーマン中山(以下、中山)「彼だけ会社に評価されて、私の居場所がありません。マジで悔しいです」

営繕のみつさん(以下、みつさん)「話を聞いて思ったんだけど。結局、どうしたいの? 人間は感情的になっている時は、GOALが不明瞭になりがちだ」

中山「ゴールって何ですか?」

みつさん「どこに、到着したいのかだよ。君の相談は論点がはっきりしない。単純に、『どうしたいのか』だけを教えて。こっちも忙しいんだよ」

中山「どうしたいのかと、言われても」

みつさん「じゃあ、そのままでいいんだね」

中山「いや、ちょっとそのままは困ります」

みつさん「じゃあ、どうしたい? 今から一緒に、これから一緒に、彼を殴りに行こうか? そして、ガッツポーズでYAH! YAH! YAH!ってふたりで叫ぼう! よし、そうしよう!!」

中山「ちょ、ちょっと! そんなチャゲアスなノリじゃないです! 別に、同期を殴りたいわけではないですし」

みつさん「殴りたくはない、と。1つ選択肢が消えたね。じゃあどうしたい?」

中山「彼に謝ってほしい! 俺のせいで、ごめんなって言ってほしい」

みつさん「よし、それは無理だ。はい、次!」

中山「え? せっかく『どうしたいか?』の方向性がハッキリしたのに、却下するとは何事ですか?」

みつさん「今、さっきから聞いてるのは『どうしたいか?』だよ?

『謝りたい』だったら、OKだけど、『謝らせたい』は日本語的におかしいだろ(笑)。ギャグセンスあるなぁ~君ぃ」

中山「え? 何を笑ってるんですか? 一度もジョークなんて言ってませんよ? この状況で『謝りたい』って答えるほうが、おかしいです。

 取引先との商談を同期のライバルに破断させられたんですよ。僕のほうから謝るわけないでしょ。何で、まだ笑ってんすか!」

みつさん「だって、どうしたい? って聞かれて君は、『謝らせたい』って答えたんだよ? ギャグにしか聞こえないよ。

『謝る』か『謝らないか』は【他者の問題】だから、君が踏み込めるわけないじゃん。今聞いてるのは、【自己の問題】だ。君は、どうしたいのか? と聞いてるんだ。

 自己が、他者の問題を変えることは絶対にできないんだから」

中山「できますよ! 他者を無理やり、謝らせることだってできる。それこそ、さっき営繕さんが言ったとおり、これから殴りに行って、頭をねじ伏せて無理やり土下座させればいいのだから」

みつさん「地面を向いた彼の顔は、笑ってるかもね」

中山「何が言いたいのですか?」

みつさん「どうやったって、他者の心は変えられないじゃないか。何度も言うけど、それは他者の問題だ。君とは、1mmも関係ない。

 夢を聞かれて、『憧れのアイドルに愛されたい』って答えたら、ただのストーカーでしょ? もう一度だけ聞くよ。君は結局、どうしたいの?」

中山「確かに『謝らせたい』と無理やり殴っても、心から謝ってなかったら意味ないしなぁ……。あ、わかった。俺のほうが悪かったと、あいつのほうから言わせたい」

みつさん「バカなの? それも他者の問題でしょ?」

中山「えーっとじゃあ……。あ、上司や会社の人たちに、あいつがヒット商品を出せたのは、俺のおかげだと知らせたい!」

みつさん「『認められたい』、も他者の問題だよね。俺のことを認めてくれと、会社中歩いて回るやつなんて、誰も認めるわけないじゃん。君はどうしたいのかを、教えて」

中山「じゃあ、例えばここで、『殴りたい』と言えば営繕さんはOK出すんですか?」

みつさん「もちろん!『殴る』か『殴らないか』は自己の問題なんだから、喜んで、アスカになるよ! でも、殴りたいのはどうして?」

中山「ボコボコにして、『自分が悪かった』と、彼に思わせたいから」

みつさん「ほら、それも他者の問題。君はずっと、他者の問題に踏み込もうとしている。でも、それは絶対に無理だ。そんな時間があるなら、自分はどうしたいのかをとことん考えるんだ。

 誰かを変えたい、誰かに認められたい、現実をよくしたい、過去を変えたい、そのすべてが、『他者』の問題だ。コントロール権は、他者にある。君にない。世界に振り回されずに、世界を振り回すんだよ」

中山「笑っていたい」

みつさん「そう、それは自己の問題だ」

中山「スッキリしていたい」

みつさん「そう、それも自己の問題」

中山「もっとよい取引先を見つけたい」

みつさん「いいねー」

中山「そしてアイツにぎゃふんと言わせたい」

みつさん「はい、ズレたよー。戻して―」

中山「営業成績を上げたい。ヒット商品を産みたい。そして、多くの人の笑顔を創り出したい。

 ……、あのー。なぜだかとってもスッキリしました。僕はさっきまで、どうして他者をコントロールしようとがんばっていたのでしょうか。そんなの、無理だ。変えられることなんてなくて、変わることしかできない。何か、ありがとうございました」

【今週のみつさんの智慧】

(1)結局、どうしたいのか? と自分に聞いてみる。
(2)「(謝罪)させたい」「(認め)られたい」などの他者を変える観点はNGにして、とことん自分がどうしたいのかを明確にしたら、すぐにGOALに到着できるようになる。
(3)他の人を変えようとする時間があるなら、自分の足で前に進もう

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

@DIME編集部

最終更新:4/27(木) 20:30
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