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やっと言える。私は、港区女子になれないんじゃない。自らの意志で、“ならない”のだ。

4/27(木) 5:20配信

東京カレンダー

港区女子。

それは“女”としての魅力を最大限に利用し、したたかに生きる女たち。

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一方、東京では高学歴やキャリアを武器に、自立して生きる女性たちは口を揃えてこう言う。

「私、港区女子になれない」

慶應義塾大学卒、大手広告代理店勤務の篠田涼子(29)もそのうちの一人。

涼子は30歳の誕生日にバーキンを自力購入することを目標に頑張ってきた。一方、そんな彼女の前に、不倫相手にバーキンを貢がせた港区女子・香奈が現れ、心をざわつかせる。

香奈への苛立ちを、紹介で出会ったIT企業経営者・誠に愚痴る涼子。すると誠は「俺がバーキン買ってやろうか?」と言い出し、涼子を困惑させる。

しかも「恋人でもないのに」と言う涼子に対し「じゃあ俺と付き合えばいい」と発言。涼子の出した答えは…?

「バーキンは、断るわ」

「…それで、涼子さんどうするんですか?」

仕事帰りに立ち寄った恵比寿の『鳥幸』。

ひと通り話を聞いた後輩・麻里子に静かに詰め寄られ、涼子は言葉に窮する。

先日、大学サークルの先輩・麻美を呼び出した時にタイミングを逸してしまったから、誠から「バーキン買ってやろうか?」と言われた件について未だ誰にも相談できていなかった。

「…どうしよう?」

5つも年下の後輩に答えを委ねる涼子に、麻里子は驚きを返す。

「え、迷ってるんですか?」

答えは決まっている。そう言いたげな麻里子の表情を見て、涼子は「やっぱりそうだよな」と思った。

「バーキンは、断るわ」

そう言い切ったとたん、今までつかえていた何かがすとん、と落ちてなくなった気がした。その感覚から、涼子は自分の決断が正しいことを確信する。

男の愛を利用し、多くを得る女こそ賢い。そういう価値観で生きる男女が東京には、港区には存在する。

そういう人種を目の当たりにし、ここ最近の涼子は自分を見失っていたのかもしれない。

「そういう涼子さんが、私は好きですよ」

麻里子に真剣な顔で告白されて涼子が照れていると、彼女は独り言のようにこう続けるのだった。

「誠さんも、同じなんじゃないのかなぁ」

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最終更新:4/27(木) 5:20
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