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渡邉美樹氏が考える、東芝を「超優良企業」にする策とは

4/28(金) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 経営危機に陥った東芝は決算発表を二度にわたって延期した末に、監査法人のお墨付きを得ないまま、2016年(4~12月期)決算を発表せざるを得なくなるという異常事態を迎えた。このままの状況が続けば東証二部落ちどころか、いよいよ上場廃止も現実味を帯びてくる。

 カネもない、事業もない、責任を取る人間もいない……市場関係者の多くが「もはや万事休す」と見放すなか、過去に経営で地獄を見た「経験者」の目には、現在の債務超過に陥った東芝の現状はどう映るのか。参議院議員でワタミ創業者の渡邉美樹氏は、自らの体験を重ねてこう語る。

「東芝は見通しの甘さとガバナンスのまずさがあって、そこに東日本大震災という不運が重なった。事業というのは、悪くなるときはそんなものです。

 ワタミの場合も、ブランドが古くなって既存店の売り上げが落ち込んでいたときに風評被害を受け、業績がガクンと落ちた。企業はダメージが1発だけなら耐えられても、2発、3発と続くと厳しい。ワタミがそうでしたし、東芝も同じだと思います。

 東芝とは桁が違いますが、ワタミは128億円の赤字を出したときに自己資本比率が1桁台になり、銀行から『これ以上融資できない』と言われる状況に追い込まれました。

 そこで介護事業を210億円で売却して自己資本を充実させて新たなスタートを切り、その結果、経営が元気になった。すべてリセットしたことがよかった」

 ワタミは現在、唐揚げの「ミライザカ」、焼き鳥の「三代目鳥メロ」などの新業態がヒットし、再生に動き出している。渡邉氏は東芝にもその可能性を見る。

「半導体事業の一部だけを売るとか、中途半端が一番よくない。東芝もいったんリセットして、インフラ事業と国内の原子力事業などに集中して再生すべき。もし半導体事業が2兆円で売れれば、その時点で東芝は超優良企業になるんです。

 今までの東芝の悪しき文化をつくってきた人には退場願って、残った事業を本気でやるという人をリーダーにする。語弊があるかもしれませんが、私は経営の9割は“運”だと思っている。運が残っていれば、社内には志の高い中堅社員が必ず残っていて、選ばれるべくして選ばれるはずです」

 果たして東芝にその運は残っているのだろうか。

※週刊ポスト2017年5月5・12日号