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マストドンはWebを“場所“にする pixiv運営「Pawoo」開発者が語った未来

4/28(金) 17:01配信

KAI-YOU.net

2017年4月13日、Mastodon(マストドン)が日本のインターネットに本格的に流入してからというもの、これまでのTwitterで起こった流行がわずか数日に凝縮されて、音速で目の前を通り過ぎていったように感じる。

【ネットを沸かせるマストドンとは?】

マストドンとは、国内外で大きなムーブメントを生んでいる分散型SNSのこと。

国内企業では最速で「Pawoo.net」を立ち上げマストドンへ参入し話題となった、イラストSNS「pixiv」を運営するピクシブ株式会社。そのインスタンスを世界最大規模へと成長させるだけでなく、わずか10日足らずでAndroidアプリをリリースしてしまうなど、マストドンにまつわる様々なニュースやドラマ、事件を起こした。

インターネット特有の独特な一体感が高まり、見知らぬユーザー同士が一喜一憂する“あの空気”に、筆者もどっぷりとハマってしまった。

そんなマストドン旋風吹きやまぬ中で4月25日に開催されたピクシブ主催のイベント「pixiv night #4『Mastodon/Pawooの運用&開発技術』」の参加レポートを踏まえて、マストドンの未来を考察してみたい。

マストドンの仕組みとその面白さ

pixiv nightは、ピクシブがエンジニア向けに開催しているイベントだ。マストドンをテーマにした今回は、定員数の3倍を上回る申込みが殺到し、会場にはインスタンスの立ち上げや運用に熱心な技術者が多数集まった。

最初のスピーカーは、リードエンジニアの清水智雄氏。ピクシブによるインスタンス「Pawoo.net」のプロダクトマネージャーで、いわば「ピクシブでマストドンをやろう」と提案した「Pawoo.net」の産みの親だ。

清水氏は、同じSNSであるTwitterとマストドンの構造において大きく異なる点として、まず、マストドンは、脱中央集権の分散型SNSだということ。そして、フォローしていなくても登録したインスタンスのユーザー全ての投稿が閲覧できる「ローカルタイムライン」と、他のインスタンスを横断してユーザーの投稿を見ることができる「連合タイムライン」が存在していることだと指摘する。

マストドンは、そのSNSの構造自体をオープンソースで配布しており、インスタンス(サーバー)を誰でも自由に立ち上げることができる仕組みだ。

現状は、代表的ないくつかのインスタンス(筆者はメジャーインスタンスと呼んでいる)、「mstdn.jp」や「Pawoo.net」、「friends.nico」「mastodon.cloud」などを選んで参加するユーザーが大半かもしれないが、本来、インスタンスごとにルールや特性は異なり、それに共感して参加することでコミュニケーションが生まれることがマストドンの真の思想ではないかと清水氏は言う。

Twitterを始めたばかりの頃を思い出してみてほしい。誰かをフォローしないとタイムラインには何の情報も流れてこない、何かをつぶやいても誰もその投稿を見てくれない。

しかしマストドンは、インスタンスに入るだけでローカルタイムラインの情報は流れていて、自分の発言も初めから誰かに見てもらえるという、ちょっとした構造の違いでTwitterとは異なる大きなコミュニケーションを生み出しているのだ。

マストドンでは、インスタンスへと参加した時点で既にコミュニケーションは始まっており、共通のコンテクスト(文脈)を持ち、インスタンスごとの特徴に寄り添った人が集まることで、単なる一体感を超えて“家族にも似た団結力のあるコミュニケーション”が生まれている。それが、これほどまでに多くのユーザーを虜にしているマストドンの魅力ではないかと筆者は考える。

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最終更新:4/28(金) 17:01
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