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「香川は成長が止まったように感じる」 ドイツ移籍の先駆者が見た今季の苦境と去就問題

4/28(金) 21:10配信

Football ZONE web

欧州挑戦の道を切り拓いた奥寺氏が、ドルトムントで今季苦戦する香川を斬る

 ドルトムントの日本代表MF香川真司は今季、新加入選手とのポジション争いで遅れを取ったため、序盤戦からレギュラーを外れていた。3月に入ってから先発出場の機会が増え、公式戦10試合出場で2得点4アシストと徐々に苦境を脱しつつあるとはいえ、浮き沈みの激しいシーズンを送っている。ハリルジャパンの「背番号10」を背負う男の現状について、日本のレジェンドはどのように見ているのだろうか。

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 今ではドイツで多くの日本人選手が活躍しているが、そのパイオニアと言えるのが、1977年からケルン、ヘルタ・ベルリン、ブレーメンを渡り歩いた奥寺康彦氏だ。日本人初のブンデスリーガーとして10シーズンにわたって活躍し、1部通算234試合出場は日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)に先日塗り替えられるまで、日本人最多出場記録だった。輝かしい実績によって欧州移籍の道を切り拓いた同氏に、今季の香川が出場機会を減らした要因について話を訊いた。

 香川は昨季、得意とするトップ下のポジションに加えて、4-3-3システムのインサイドハーフの一角として真価を発揮。29試合で9得点9アシストと文句なしの活躍を見せた。しかし、今季はビッグマッチでベンチを温めるなどピッチに立つ機会が激減している。

 十分な実績を残したはずの香川に何が起きたのか。奥寺氏は「周りはもっと伸びている」と、ライバルたちとの“成長度”の差を指摘している。

「香川自身は現状維持になっている。一杯一杯になっているわけではないと思うけど、以前よりもキレのある動きが見当たらない。もうちょっとプレーの質を高めるとか、もっとタフになることができれば変わってくる」

28歳となった選手の伸びしろは…

 チームは昨季と同じくトーマス・トゥヘル監督が指揮を執っている。ジョゼップ・グアルディオラ監督を信奉するドイツ人指揮官は、複数のシステムや戦い方を使い分ける戦術家で、1試合ごとにメンバーを入れ替えることも厭わない。そして10代の選手であろうと、力を認めれば実績の少ない選手でも積極的に起用していく。

 19歳のMFウスマン・デンベレは不動のレギュラーとなり、18歳のMFクリスティアン・プリシッチも重宝されている。こうして監督が目をかけた若手選手の台頭に、香川が押し出される結果になったという。

 奥寺氏は、香川に奮起を促している。

「どんな選手でも、年々何かしらの面で成長していかなければいけないね。香川はそういった面で、成長が止まってしまったように感じている」

 3月17日で28歳となり、選手としての伸びしろを期待される年齢ではなくなった。しかし、それで成長が止まっているようでは、欧州トップレベルに留まることはできないという。

「東洋のコンピューター」と称された奥寺氏も、ケルン時代の1980年に自らの才能を認めドイツ行きの道を切り拓いてくれた名将ヘネス・バイスバイラーが退任すると、一転して構想外になった。そのため80-81シーズン途中に、出場機会を求めて当時ドイツ2部だったヘルタ・ベルリンに移籍し、そこで再び評価を勝ち取り、ブレーメン行きのチャンスを手に入れた。こうした自らの経験をもとに、香川にもピッチに立ち続けることの価値の大きさを強調しながら、アドバイスを送っている。

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最終更新:4/28(金) 21:41
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