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なぜ今、東大生は「スタートアップ」を学んでいるのか?

4/28(金) 6:30配信

ダ・ヴィンチニュース

 「成功の秘訣は直観的によいと思うものを捨てること」とアドバイスされたら素直に受け入れられるだろうか。あるいは「悪く見えるアイデアを選べ」とか「説明しにくいアイデアを選べ」などといわれたら。たんに偏屈なだけではないかと疑問に思うかもしれない。しかし、このような独特のルールが成り立つ世界がある。それがスタートアップだ。

 スタートアップとは、短期間で急速に成長する一時的な組織体のこと。FacebookやAirbnb、Instagramなどもスタートアップだ。これらはほんの数年であっというまに世の中に広まった。

 ちなみに、ベンチャーであっても短期間での急成長を目指さないのであれば、それはスタートアップではない。短期間で急成長するためは、一般的なビジネスのルールは通用しない。だからこそ逆説的な考え方が必要なのだ。本書『逆説のスタートアップ思考』(馬田場隆明/中央公論新社)は、そんなスタートアップにおける考え方をまとめたものである。

 本書によれば、日本では東大が最も多くの大学発スタートアップを輩出している。東大はスタートアップを支援する環境を長い時間をかけて充実させており、若者がスタートアップをしたいなら東大に進学することが最も近道である、といっても過言ではない。高学歴を生かした安泰な人生を選ぶのではなく、エリートだからこそ社会的課題に取り組むべき、という認識が日本の若い世代にひろがりつつあるようだ。そしてその手段として、スタートアップがある。

「スタートアップ」は普通のビジネスと何が違う?

 では、スタートアップにおける考え方は、普通のビジネスとどう違うのか。本書はアイデア、戦略、プロダクト、そして運についてまとめている。

 アイデアを採用する際、普通は最もよいと思えるものを選ぶだろう。スタートアップではそれは間違いだ。「そしてこれが最も重要なのですが、スタートアップとしての優れたアイデアは、一見そうには見えません」。急成長を狙うためには、誰の目から見てもよく思われるアイデアではいけない。ここがスタートアップのアイデアの反直観性であり、逆説的なポイントである。

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