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ネコにセクシーさを感じたらご用心?! 微生物に操られる私たち

4/28(金) 7:00配信

Book Bang

■ネコ派も、イヌ派も、ご注意を! 

あなたの性格や行動が知らないあいだに、腸内や脳などに住む寄生生物によって操られているとしたら? 「まさか、そんなことは!」と思うだろうか。
近年、「神経寄生生物学」と呼ばれる分野の研究が明かしているのは、まさにそんなことが起こっている、しかもごく日常的に! である。

先頃、刊行されたキャスリン・マコーリフ著『心を操る寄生生物: 感情から文化・社会まで』(インターシフト)は、
こうした「神経寄生生物学」の最前線を追っている。
以下、本書から興味深い(恐るべき)トピックスを紹介しよう。

まず、世界中で3人に1人が感染していると言われるトキソプラズマ原虫。この微生物は主にネコからヒトへと感染し、脳に住みつく。

医学的には、感染しても妊婦などでなければさほど問題はないとされていた。しかし、心理学者や神経科学者らの研究では、人の気分や性格を変えてしまい、そのせいで感染者が危険な行動を取ったりすることがわかってきた。
とくに男性では、規則を破り、人と打ち解けない傾向が強く、交通事故などにも遭いやすくなるという(女性はその逆で、規則に従い、社交的になる)。

それだけではない。統合失調症とのかかわりも指摘されている。
統合失調症の人はドーパミン値が高いのだが、トキソプラズマの居ついたニューロンは三倍半も多くドーパミンを生産しており、脳内にたまっていることが発見されている。また歴史的にも、ネコをペットとして飼う習慣の広まりと、統合失調症の発生率が急上昇した時期は重なっている。

このトキソプラズマは、ネズミからネコへと移るのだが、その方法も魔術のようだ。
もともとネコを嫌うはずのネズミが、かえってネコに引かれるようになってしまう。そのからくりは複雑多様なのだが、ネズミの性ホルモンに作用し、嗅覚を変えることによって、ネコをセクシーに感じるようにしてしまうのもひとつのやり方だ。人間でも感染した男性は、ネコの尿のにおいを好ましく感じるようになる。

イヌ派だって安心してはいられない。
トキソカラという回虫は、イヌからヒトの脳へと感染し、知的障害を起こすリスクがあることがわかってきた。回虫の幼虫が、脳内の学習と記憶にかかわる領域に集まり、影響を及ぼすのだ。子どもたちの学習能力の低下は、あるいはこの寄生生物のせいかもしれない。

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最終更新:4/28(金) 14:34
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