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「自然エネと原子力の区分明確に」自然エネ財団が提言

4/29(土) 22:39配信

オルタナ

自然エネルギー財団は、政府が導入を予定している「非化石価値取引市場」の制度化に対して、「自然エネルギー電力と原子力発電を区分すること」など3つの提案を発表した。企業が自然エネルギーの活用を促進するために、CO2を排出しない「非化石のエネルギー」についても、自然エネルギーと原子力を明確に分けるべきと主張している。同提案には、ソフトバンクやリコーなど大手企業10社が賛同している。(辻 陽一郎:オルタナ/Sustainable Brands Japan)

CO2を排出しない非化石エネルギーは、これまでの取引では価値が埋もれてしまっていた。卸電力取引所で取引される電力は、自然エネルギーも火力発電所の電気も特定できない。非化石の価値を顕在化して、証書という形で取引することができるように、政府は「非化石価値取引市場」の創設を進めている。

市場で売買できる証書には「再エネ指定証書」、「指定なし証書」の2種類がある。だが、ここで課題となるのが、自然エネルギーと原子力エネルギーの混在だ。どちらもCO2を排出しない非化石であるため、指定なし証書では、自然エネなのか原子力なのかは判別できない。

自然エネルギー財団の自然エネルギービジネスグループ石田雅也マネージャーは、「原子力の場合は『指定なし』の証書となるが、『原子力』を明記したものにすべきだ」という。

国際社会では、自然エネルギー100%の事業運営を掲げる企業が増加傾向にある。マイクロソフトやアップルなど有名企業も表明している。日本企業では、リコーが2050年までに100%自然エネルギーを目指すと4月に発表したが、自然エネルギーの普及は遅れている。非化石市場では、自然エネルギーの価値を高め導入量の拡大につなげることが重要だ。

石田マネージャーはさらに、「具体的な発電方法(太陽光、水力、原子力など)を記載することも必要。証書を買った事業者が電力を販売するにあたり、どの発電方法による証書の購入を通じて自然エネルギーの利用拡大に貢献しているかがわかるようにすることが望ましい」と話した。

自然エネルギー財団は以下の3つの提案を政府・関係団体に提言し、実現を訴えていく。

1. 電力消費者が自然エネルギー電力の利用を宣言できるようにすること。
2. 非化石電源の中で、自然エネルギー電力と原子力発電を区分すること。
3. 自然エネルギーの中でも、太陽光、風力、小規模水力、バイオマスなどの区分が明らかになるようにすること。

低減の内容は、電力・ガス取引等監視委員会が募集しているパブリックコメントに提出するという。

現在、提案に賛同する企業は、Apple、富士通、イビデン、イケア・ジャパン、Microsoft Corporation、パタゴニア日本支社、リコー、清水建設、ソフトバンクグループ、ソニーの10社。これらの企業とも今後、自然エネルギーの利用拡大に向けた勉強会やセミナーも開催していく予定だ。

「サステナブル・ブランド ジャパン」より転載

最終更新:4/29(土) 22:39
オルタナ

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