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香川に移籍の可能性。理想の新天地はあの躍進クラブか?

4/29(土) 18:19配信

SOCCER DIGEST Web

「最終的な決断を下していないのは香川のほう」

 香川真司の身辺がにわかに騒がしくなってきた。2018年6月で切れるドルトムントとの現行契約を、いまだに延長しないのはなぜか? ドルトムント側に延長の意思がないのか、あるいは香川が移籍を望んでいるのか――。現時点では具体的な動きがなく、様々な憶測を呼んでいる。
 
 現実味に欠けるのは、一部メディアで報じられている「ドルトムントが今夏に香川の売却に動く」というシナリオだ。クラブの繁栄に貢献した功労者に対しては、退団を望まない限りは最大限の敬意を払って慰留に務めるのが、ドルトムントの基本方針。換金の対象に含めるなどはもってのほかで、そうした冷遇は地元愛が強いサポーターが最も嫌う行為だ。

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 実際、4月25日には10-11シーズンのブンデスリーガ優勝の原動力となった司令塔ヌリ・シャヒンと18年で切れる契約を1年延長している。R・マドリーから復帰した13年1月以降は怪我を繰り返し、これといった活躍をしていないにもかかわらず、だ。
 
「最終的な決断を下していないのは香川のほう」
 
 4月上旬に専門誌『キッカー』がそう報じたように、香川が契約延長を保留している可能性は低くない。今シーズンは24節のヘルタ・ベルリン戦以降は先発出場の機会が増えたとはいえ、それ以前はベンチスタートが大半で、ビッグマッチでは起用されないケースが多かった。バイエルンとのDFBカップ準決勝(4月26日)でも、結局トーマス・トゥヘル監督から声は掛からなかった。
 
 コンスタントに出場機会を得られない現況に、香川が満足しているはずはなく、ドイツU-21代表の有望株マフムード・ダフード(ボルシアMG)の加入が決定している来シーズンは、さらにベンチを温める機会が増えるかもしれない。
 
 こうした状況を考えれば、香川が移籍に傾いたとしても不思議はない。

高額サラリーを理由にボルシアMGは獲得を断念したが…

 仮に香川がドルトムント退団を志願した場合、受入れ先に名乗り上げるブンデスリーガのクラブは少なくないだろう。ただし、実際に獲得できるのは、それなりの資金力を持つクラブに限られる。大きなハードルのひとつが年俸で、詳細は公表されてないが、かなり高額と言われている。先日、香川への興味が伝えられた国内屈指の名門ボルシアMGですら「彼のサラリーは我々にはとても払えない」と匙を投げたほどだ。
 
 ボルシアMGよりも資金力のあるドイツ国内のクラブは、過去の補強費などを参考にして考えれば5つしかない。バイエルン、レバークーゼン、シャルケ、RBライプツィヒ、ホッフェンハイムだ。
 
 それぞれのチーム状況をみてみよう。まず質量ともに充実するバイエルンはあえて香川を獲りにいく理由がなく、2列目が充実しているレバークーゼンも同様。30節終了時点で11位のシャルケは今夏に大型補強を敢行する可能性があるとはいえ、宿敵への移籍はさすがに香川もドルトムントも躊躇するだろう。
 
 大手飲料メーカー『レッドブル』がオーナー企業のRBライプツィヒはブンデス屈指の金満クラブ。しかし、「24歳以上の選手は原則獲得しない」という補強方針を掲げているため、28歳の香川をリストアップする可能性は極めて低い。
 
 そして、残るホッフェンハイムこそが、香川にとって理想の新天地になるかもしれない。30節終了時点でチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位と大躍進を遂げているこのクラブは、世界的なソフトウェア会社『SAP』の創設者ディトマール・ホップ氏が実質的なオーナーとあって資金力は申し分がない。

 さらに、主力のナディーム・アミリに引き抜きの噂が絶えない攻撃的MFは今夏の大きな補強ポイントとなっている。現状ではインゴルシュタットのMFパスカル・グロスらを狙っているものの、来シーズンのCL出場権を正式に勝ち取れば、香川のようなビッグネームに照準を切り替えても不思議はない。
 
 出場機会の増加が見込めるうえ、CLにも継続してプレーできるとなれば、香川本人にとっても決して悪い話ではないだろう。何より期待感を抱かせるのは、29歳の智将ユリアン・ナーゲルスマンとの“化学変化”だ。「ベイビー・モウリーニョ」の異名を持つ青年監督は、ハンブルクで芽が出なかったトルコ人の技巧派MF、ケレム・デミルバイ(23歳)を一気にブレイクに導いた実績を持つ。前述したアミリも、ナーゲルスマンの指導によって開花したひとりだ。
 
 テクニシャンを活かす方法を熟知しているナーゲルスマンの下でなら、香川は全盛期のキレを取り戻せるのではないか――。両者の間にはまだ何の接点もないが、そんな期待感を抱かせるのは事実だ。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部

最終更新:5/1(月) 17:53
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