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徳島DF「ボールパーソン小突き退場」は、競技規則通り。「乱暴な行為」への正当な判定

4/30(日) 14:48配信

フットボールチャンネル

 明治安田生命J2リーグ第10節が29日に行われ、ジェフユナイテッド千葉が2-0で徳島ヴォルティスを下した。

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 この試合の勝敗を分けた1つの大きな判定が前半14分にあった。徳島のDF馬渡和彰が、スローインの場面でなかなかボールを渡さないボールパーソンに対し、手渡されたボールを突き返すような動作を見せ、手で身体を突いてしまった。

 馬渡の一連の行動に対し、高山啓義主審は迷わずレッドカードを提示して退場を宣告。徳島は残り約75分間を10人で戦わなければならなくなってしまった。馬渡を退場にした高山主審の判定は競技規則に沿った正当なものであった。

 サッカーのルールを制定している国際サッカー評議会(IFAB)が発行した『2016/17年版 競技規則』の中で、「ファウルと不正行為」について記された第12条では「退場となる反則」として「乱暴な行為」が挙げられている。

 以下に『2016/17年版 競技規則』の第12条第3項から「乱暴な行為」がどんなものか規定されている部分を引用する。

(引用ここから)
 
乱暴な行為とは、身体的接触のあるなしにかかわらず、競技者がボールに挑んでいないときに相手競技者に対して、あるいは、味方競技者、チーム役員、審判員、観客またはその他の者に対して過剰な力を用いたり粗暴な行為を行う、または、行おうとすることである。

加えて、競技者がボールに挑んでいないとき、意図的に相手競技者やその他の者に対して頭や顔を手や腕で打つ場合、その力が微小なものでない限り、乱暴な行為を犯したことになる。

(引用ここまで)

 競技規則では「乱暴な行為」について、対象は相手競技者だけでなく「味方競技者、チーム役員、審判員、観客またはその他の者」と規定されている。つまりボールパーソンは「その他の者」に含まれると考えるのが妥当だ。

 ピッチでプレーする選手は対戦相手だけでなく、ピッチ内外のあらゆるものに対して「過剰な力を用いたり粗暴な行為」を働いてはいけないのである。危険なタックルだけでなく手を出したり、蹴ったり、頭突きをしたりしてはならないということだ。

 2012-13のイングランド・リーグカップ準決勝2ndレグで、イングランドでチェルシーのMFエデン・アザールが、ボールの処理にもたついたスウォンジーのボールパーソンを蹴って一発退場になったことがあった。

 のちにそのボールパーソンがスウォンジーの幹部の息子で、時間稼ぎのためにわざとアザールにボールを渡さなかったことが判明している。

 手を出してはいけないのはボールパーソン以外にも当てはまる。2013年にはアルゼンチンの下部リーグで、ピッチに入ってきた犬を外へ投げ飛ばした選手が審判から一発退場を宣告されたこともあった。

 この時は投げられた犬がフェンスに当たったことから非難が殺到してのレッドカードだったが、競技規則に照らし合わせれば犬も「その他の者」であり、「乱暴」に扱えば退場処分の対象となる。

 ボールパーソンを小突くのは競技規則だけでなく、サッカーへのリスペクトの精神を鑑みても選手としてやってはならない行為だった。徳島はこの件ですでに謝罪を表明しており、馬渡にはJリーグ規律委員会の処分が確定した後、クラブ独自の処分を科す方針であることが発表されている。

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