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日本人投資家は「借金は少ないが家計の管理が緩い」

5/1(月) 7:10配信

@DIME

投資家といっても、その姿は国や地域によって違うもの。では、日本人投資家はどのような姿をしているのであろうか?2015年第4四半期に個人投資家を対象に実施された最新のアジア版マニュライフ投資意識指数(MISI)調査によると、借金がある人の割合は調査を行なったアジア8か国・地域(香港、中国、台湾、日本、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン)の中で日本が最も少ないなど、日本人投資家の保守的な傾向を示した一方で、支出を定期的に記録している人の割合はアジア平均よりはるかに少なく、個人のお金の管理は緩いことがわかった。

アジア版マニュライフ投資意識指数(MISI)は、アジア8か国・地域の市場を対象に、主な資産区分等に関する姿勢や投資意識について測定/追跡する独自の調査で、年に2回実施。本指数は、資産区分ごとにネットスコア(「大変満足」「満足」の回答比率から「不満」「大変不満」回答比率を引いたもの)を用いて測定される。指数全体は、資産区分ごとの指標値平均を基に割り出す。プラスの数とゼロは中立意識を意味し、マイナスの数は批判意識を意味している。

■保守的で特定の目的のない貯蓄・投資が多い日本人投資家

日本では借金をしている投資家は6人に1人。約15%の割合で、保守的な傾向が見られる。この結果は、アジア平均の33%を大きく下回り、アジア地域では最も低い。しかし、支出を定期的に記録している投資家は、アジア平均の73%に比べ、日本では半数をわずかに超える56%となっている。男女別では、女性のほうがしっかり記録しているが、それでも全体の63%にとどまった。また、日本人投資家の月収に対する月々の貯蓄の割合は34% と、アジアの先進市場の中で一番低いこともわかった。月収に対する貯蓄は香港で45%、シンガポールで47%、台湾で55%と、日本よりも高い。また、日本人投資家の55%が、「毎月の収入の7割以上を支出している」と答えている。

さらに調査では、日本の投資家は、人生の夢や目標実現のための資金計画などを指すファイナンシャル・プランニングに対して積極的でないことも示唆している。貯蓄をしている日本の投資家でも、「貯蓄の約半分(51%)は特定の目的がない貯蓄や投資である」と答えており、アジア平均の35%より大幅に高い。

アジア全体でも、投資家の多くはお金に関する決断をする際、「主に自身の判断に頼っている」と答えており、慎重な姿勢がうかがえる。調査では「自分以外で影響力を持つのは家族である」という結果が出ています。日本では、投資家3人中2人(65%)、特に男性の投資家では75%が、「投資に関して誰にも相談しない」と答えている。誰にも相談しない理由としては、「誰かに相談する必要性を感じない」、あるいは「自分にとって何が最善かは自分にしかわからないから」と回答している。また、日本は他のアジア圏よりもファイナンシャル・プランナーなど投資の専門家に相談をする人が少ないことがわかった。

■「もっと計画的な投資をするべきだった」と半数の投資家が後悔

調査からは、個人の資産管理に関しては他のアジアの投資家よりも緩く、ファイナンシャル・プランニングに対してもさほど積極的でないことがうかがい知れるが、結果的にファイナンシャル・プランニングをしないことに対する後悔が生じていることも明らかになった。全体として、回答者の約半分(49%)が、 「もっと計画的な投資をすればよかったと思っている」と回答。最も強く後悔していることの上位3位は、1位「適切な時期により低い価格で購入すればよかった」、2位「現金でお金を所有せずもっと投資に回せばよかった」、3位「相場の下落を避けるためにもっと早く投資商品を売却すべきだった」であった。

また日本の投資家は、子どもへの金融教育についてアジアの中で目立って関心が低いことがわかった。日本人の69%は、「小さい頃からの金融教育が必要だ」としながらも、「自分の子どもに支出管理や貯蓄、投資リスクなどファイナンシャル・プランニングの重要性について自ら教えている(あるいは、教えたい)」と答えたのは、わずか29%だけ。アジアの平均では、67%の投資家が「子どもに対してファイナンシャル・プランニングに関する教育をしている(あるいは、したい)」と回答している。

今回の調査結果を受けて、同社のギャビン・ロビンソン代表取締役社長兼CEOは次のように述べている。「今回のMISI調査結果は、ファイナンシャル・プランニングの重要性を改めて示している。資産運用のプランニングをよりよく知り、投資の専門家からアドバイスを受ける機会がもっと増えれば、投資について後悔することは減るであろう」

■2015年夏以降の変動の激しい市況を受けて日本人投資家はより保守的な投資傾向へ

今回の2015年第4四半期の調査では、日本人投資家の全体指数は+19ポイントと、2015年第2四半期から1ポイントの改善となったが、日本人投資家の現金選好度は、前回調査での-14ポイントから+12ポイントと過去最高に上昇した。これは、2015年夏以降の変動の激しい市況を受けて、安全な投資を好む方向へ急転換したことを示している。特に株式への投資意識指数は、2015年第2四半期の+39ポイントから+30ポイントに下落、 2014年第1四半期以来初の落ち込みとなった。日本の投資家のより保守的な態度は、債券への投資意識指数が今回の調査で6ポイント上昇して+15ポ イントとなったことに顕著に表れている。

今回の調査結果では、日本人投資家の保守的な面が浮き彫りになり、さらにその傾向が加速していることが明確になった。しかし、激しい市況の中で資産を形成していくには、守りに入るだけでいいのだろうか? アジア各国・地域の結果を参考にしつつ、積極果敢に攻めていくことも考える必要があるだろう。

文/編集部

@DIME編集部

最終更新:5/1(月) 7:10
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