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GWの渋滞情報もグーグルにおまかせ!?──スマホ時代のモータリゼーション

5/2(火) 22:02配信

GQ JAPAN

スマートフォン向けカーナビゲーションの進化が止まらない。その本命といえば、やはりグーグルが開発するAndroid Autoだろう。グーグルが考えるスマホ時代のモータリゼーションとは?

【Android Autoのフォトギャラリーと動画はこちら】

■情報は最小限に、安全は最大限に

Android Autoのことを、ただの「グーグルマップ・ベースのカーナビ・アプリ」と思っていた私は大バカものだった。たしかにグーグルマップの機能は活用しているけれど、私はAndroid Autoを使ってこれまでにないドライブ体験を味わった。

このアプリでもっとも特徴的なのは“ホーム画面”だ。カーナビ・アプリなのに、なんと、そのホーム画面では地図を表示しないのだ(もちろん表示させることも可能)。その代わりに、画面上にはいくつかの“小窓”が並んでいて、ドライバーにとってもっとも必要と思われる情報を優先的に表示する仕組みになっている。

では、道案内はどうやって行うのかといえば「200m先 ●●交差点を右折」といった具合に、次に行うべき動作をシンプルな文字情報として表示する。これが実にわかりやすく、また瞬時に読み取れるので、入り組んだ表示の地図を読み取ってその内容を把握するよりもはるかに素早く反応できる。

先ほど説明した“小窓”のことを、Android Autoを開発したグーグルでは“カード”と呼んでいる。ただし、ホーム画面上に現れる道案内に関するカードはこのうち基本的に1枚だけ。

それ以外のカードが表示するのは、たとえば現在再生中の音楽プログラムに関する情報だったり、直近に通話した相手の名前と電話番号だったりする。そして、それらのカードを指で触れれば、対応する機能が直ちに立ち上がるようになっている。つまり、ドライバーが次に使うであろう機能にワンタッチでアクセスできるように常に待機しているのがAndroid Autoなのだ。

どうして、グーグルはこのようなシステムを作り上げたのか? モバイルOS(オペレーティングシステム)のAndroidを提供するグーグルは、ドライバーが運転中にスマホを操作して事故を起こす事態をできる限り減らしたいと考えているからだ。

もちろん、運転中にスマホ片手に電話をかけるなんてもってのほかだが、情報ツールとしてのスマホの価値を考えたとき、これをまったく使わないというのも惜しい。というよりも、スマホを上手に活用することがより余裕のあるドライブ、ひいてはより安全な運転に結び付くこともある。そこで、運転中に必要な機能だけを、ドライバーができる限り安全に使えるように最適化したシステムがAndroid Autoなのである。

グーグルはAndroid Autoを開発するため、自動車メーカーとの協議や業界自主基準を参考に安全性に磨きをかけた。この過程でもっとも重視したのが「視線をできるだけ道路上に留めること」。裏を返せば「画面を見つめる時間を最小限にすること」が開発のターゲットだったといえる。ドライバーに必要と思われる最小限の情報を、カードと呼ばれるコンパクトな小窓で表示する形態は、こうした検討を通じて生み出したものなのだ。

■OK, Google

Android Autoを利用する際に必要なデバイスはどのようなものか? 最小限の構成はAndroid5.0(Lollipop)以降のOSを搭載したスマホと、アプリであるAndroid Autoのふたつ。この場合、手で持っていなくてもスマホを見やすい位置に固定できる市販のホルダーも一緒に用意するといいだろう。さらに、もしもアナタの乗っているクルマがAndroid Auto対応であれば、クルマとスマホをケーブルで接続するとAndroid Autoが車載のディスプレイに表示され、車載の操作系からもコントロールできるようになる。

もっとも、Android Autoを操作するうえで注目すべきは、その音声入力機能にある。「OK, Google」というAndroid Autoにはお馴染みの呼びかけに続いて、たとえば「江ノ島までナビして!」と話しかければ、Android Autoは自動的に目的地を江ノ島に設定、そこまでの道案内を開始する。

さらにいえば「……までナビして」じゃなくて「……まで行きたい!」でも、Android Autoはドライバーの意図を汲んでくれる。「なるべく自然な話し方で理解できるように開発しています」と、グーグルでAndroid Autoのパートナーシップ・マネージャーを務める中尾忍さんが語るように、かしこまった形式どおりに話さなくても素早く目的地設定ができる点は、音声認識を搭載した多くのナビでさえなかなか追い付くことのできない、Android Autoならではの強みだ。

もうひとつAndroid Autoの長所を挙げるなら、渋滞情報の充実ぶりだろう。ところで、Android Autoやグーグルマップは渋滞の箇所をどうやって調べているのか、ご存知だろうか?

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最終更新:5/2(火) 22:24
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