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都議選が「大坂の陣」でなく「応仁の乱」と化す危惧 --- 新田 哲史

5/2(火) 17:32配信

アゴラ

早川忠孝さんはアゴラ執筆陣の中でもいまや少数となった“小池派”だが、その早川さんのマネを一言だけさせてもらうと、「都議選は“大坂の陣”だと思ったら、アレレ、蓋を開けてみると“応仁の乱”になってしまったぞ」という事態になりやしないか、筆者は、ここ最近、危惧を抱いている。

「関ヶ原」千代田区長選で小池陣営大勝も、メディアの論調に変化の兆し

千代田区長選では圧勝だったが…(小池氏Facebookより)
「関ヶ原」千代田区長選で小池陣営大勝も、メディアの論調に変化の兆し

2月の千代田区長選までの小池陣営は、関ヶ原を制した徳川方を彷彿とさせる時の勢いを得ていた。自民党都連が推す候補者の選対事務所には、区議の相当数が出入りしながら、彼らの持ち票にすら程遠い数しか集められず、小池陣営が推す現職がトリプルスコアで圧勝。自民候補者陣営の戦いぶりが、史実で戦場で動かぬ者、裏切る者が相次いだ西軍を想起させ、“関ヶ原”の次は“大坂の陣”たる都議選で決着をつける流れのはずだった。

“本当に「関ヶ原」と化した千代田区長選。現職地滑り的圧勝(http://agora-web.jp/archives/2024252-2.html)”

しかし、豊洲市場移転問題で百条委員会が設置され、石原元知事や浜渦元副知事を呼びつけた割に、自民党サイドがぐうの音も出ないほどの決定的かつ犯罪性のある「悪事」が暴露されたわけではなかった。小池知事をヒロインに仕立て上げるワイドショーの勧善懲悪報道を嫌気したネット民の間でアンチ小池世論がじわじわ広がり始めると、小池知事の政局ありきの姿勢に一般都民にも違和感が広がったのか、4月頭には朝日新聞の情勢調査で、知事支持率は74%と高止まりしているものの、都議選での投票先で自民が都民ファーストを上回った。

“朝日新聞の都民世論調査:朝日新聞デジタル(http://www.asahi.com/articles/ASK434SMTK43UTIL02L.html)”

その後、連合東京との政策協定が決まると、脱・既成政党を志向していた都知事選当時の小池支持層にも「既成勢力との妥協」が一層強まったように見えたはずだ。そして、民進党離党者たちの糾合やリベラル系の地域政党との政策協定締結など“左傾化”が目立ち始めると、保守的傾向があるネット民の怒りを増幅させただけでなく、これまで小池陣営の「味方」をしていたはずの保守系メディアの論調も変わりつつある。その代表的な夕刊フジのこの記事は最近の異変を象徴するように感じた。

“小池塾の左傾化警戒 塾生からは不満の声、都議選「“偽装保守”議員出るのでは」 - ZAKZAK(http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20170430/plt1704301000001-n1.htm)”

2月の千代田区長選の時、夕刊フジは明らかに“小池派”だった。自民党候補が「日の丸を的当てにしていた」として、ネット上で受けたネガティブキャンペーンの拡散装置になる記事を掲載していた頃と比べると、かなりの様変わりようだ。

“小池氏、日の丸的あてゲーム騒動に激怒「信じられない!」 千代田区長選ドン派候補・与謝野氏直撃「全然違う」 - ZAKZAK(http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20170126/plt1701261700003-n1.htm)”

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最終更新:5/2(火) 17:32
アゴラ

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