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W不倫だけじゃない! 『あなたのことはそれほど』ヤバすぎる脇役たち

5/2(火) 11:48配信

リアルサウンド

 TBS系で火曜22時から放映されている『あなたのことはそれほど』が各所で話題を呼んでいる。いくえみ綾が『FEEL YOUNG』で連載中の同名コミックをドラマ化した本作。センセーショナルなテーマもさることながら、清純派のイメージの強い波留が演じる不倫妻や、彼女の浮気に気づき、徐々に狂気をあらわにしていく東出昌演じる夫など、それぞれのキャラクターの濃さも、視聴者を物語に引き込む要因となっている。

 W不倫に溺れる男女と、夫・妻の不貞に気付き始める配偶者。それだけでいかようにもドラマは進みそうなところ、本作においては周囲の人物像もなかなかにややこしい。しかも、これら脇役陣にはコミック版とは違う、独自のアレンジも加えられており、原作を読んでいても楽しめる仕掛けだ。そこで今回はドラマを一層ドロドロにかき混ぜそうな脇役たちについて見ていこうと思う。

 まずは、中学時代からの美津の(波留)の親友・香子。美津の有島(鈴木伸之)への思いを昔から知る人物であり、美津にとってはなんでも話せる親友といった位置づけ。天然でふわふわした性格の美津を心配しているような面も。真面目で穏やかな涼太(東出昌大)には好印象を持っており、美津に有島との不倫旅行のアリバイ作りに協力して欲しいと頼まれ激怒。友人の忠告を聞かず、オトコをとった美津とは関係が悪化してしまう。演じるのは、波留とは『non-no』モデル時代からの仲という大政絢。リアルな友人同士のふたりだけに、壊れていく女の友情をどう表現するのかは見どころのひとつ。今後は涼太に同情するあまり、知らずに彼に利用されそうな展開が考えられるが、妻の友人さえも味方にし、逃げ場を奪っていく涼太の恐ろしさが、ここでより発揮されるのではと期待したい。

 続いて涼太の会社の同僚・真吾はドラマのオリジナルキャラクター。ミュージカル界のスター、山崎育三郎が扮する。出張に一緒についてきて欲しいと頼んだり、結婚式の場面で「こいつのことを一番よく知っているのは俺ですから」と美津に告げるあたり、涼太に対して友情だけではない何かを感じさせる発言が目立つ。原作には登場しないだけに、美津の不倫が発覚することでどう動くのかは未知数だが、涼太にますます心を寄せていくとしたら、不倫だけではなく、例えば同性愛的な関係も描かれることになるのだろうか。ドラマ版ならではの展開の鍵を握る人物として要注目だ。

 気になる人物といえば、2話から登場した中川翔子演じる皆美もかなりヤバそう。まだ、有島と麗華(仲里依紗)の住むマンションに引っ越してきた場面が描かれたのみだが、里帰り出産に向かう麗華に「ご主人のことは私が見張っておきますね!」と声をかけたり、夫との関係にもややモラハラ臭がするなど、すでに地雷の要素がプンプン。公式サイトのキャラ紹介では「距離ナシタイプな怖い主婦」と書かれているが、これは原作の星野というキャラクターを題材にしていると思われる。麗華に対して憧れを抱く反面、数々の異常行動に出る人物だが、果たしてドラマ版ではどのように描かれていくのか。中川自身、念願の人妻役ということなので、積年の思いを晴らすような暴走ぶりを見せてほしいところ。

 劇団☆新感線の橋本じゅんが演じる花山もドラマ版でクローズアップされているキャラ。美津の勤める眼科の医者であり、バツ3の不倫常習者という濃すぎる設定ながら、彼女の様子の変化にもいち早く気付いている様子。自身も美津に下心を持っているが、いつも軽くあしらわれている。「人間恋できる期間は限られている」などの経験者らしい言葉が、美津の浮気心を後押ししそうな予感。ドラマの行く末を見守る人物としてだけではなく、コミカルな登場シーンも毎度のお楽しみとなりそうだ。

 これまで不倫ものといえば、結ばれない恋に身を焦がすメロドラマが主流だったが、本作が描くのは不倫によって暴かれる人間の本性。それは決して共感や憧れを呼ぶものではなく、ただただ恐ろしく、滑稽で、それでもやめられない人間の業だ。ここまでくると、もはやサイコスリラーの域だが、ある意味ファンタジックな恋愛テーマより、本作はずっとリアルな物語なのかもしれない。ひとクセある人物たちの群像劇として、はたまた不倫ジャンルに一石を投じるチャレンジングな作品として、今後の展開を見届けていきたいものだ。

渡部あきこ

最終更新:5/2(火) 11:48
リアルサウンド

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