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元チームメイトの田中裕介がミス連発の川崎に「驚愕」。在籍時と何が違った?

5/2(火) 6:30配信

SOCCER DIGEST Web

「ベンチで見ていて『こんなミスする?』って思っていた」

 4月30日の敵地でのセレッソ大阪戦。川崎フロンターレは誰もが認める完敗を喫した。序盤からタレント性に溢れるC大阪アタッカー陣のスピード感と厚みがある攻撃に蹂躙され、チョン・ソンリョンの好セーブでなんとか乗り切っていたが、失点は時間の問題と思わせるほどだった。
 
 決定機と言えるチャンスは、前半終了間際に小林悠の反転シュートからそのこぼれ球を三好康児が詰めた際に獲得したPKのみ。小林のキックはバーに阻まれたが、正直に言うとこれが決まっていたとしても勝つことは難しかっただろう。
 
「内容も結果もついてこなかった」(小林)試合だった。
 
 大島僚太、エドゥアルド・ネット、中村憲剛と中盤の核3枚を同時に欠き、かつ水曜日にアウェーのACLを戦ってきたなか、リーグ戦でも決して近くはない大阪に乗り込むという状況からくる負担は、相当なものであったことは否めない。
 
 しかし、田坂は言う。
「分が悪いという捉え方もできるかもしれないですけど、こういう試合を勝っていかないとJリーグで上にはいけない」
 
 思うように敵陣へ侵入できず、決定機も生まれなかった。90分を通じて攻撃に怖さを出せず、まったく“らしさ”がない川崎を、C大阪のある選手は驚きを持ちながら見ていた。それは、この日の後半途中から出場した田中裕介だ。2011年から14年まで川崎に所属し、ボールを握って主体的に攻撃を展開するスタイルが明確に色付けされていった過渡期において、主力として活躍した選手である。
 
「ベンチで見ていて『こんなミスする?』って思っていた。今までいろいろな川崎の試合を見てきたけど、特に今日は驚愕でした。ハーフウェーラインから前ですね。ちょうどペナの間までのミスが多かった」
 
 大塚も「あれだけミスが出てしまえば自分たちのリズムにはならない」と敗因を挙げていたが、田中の目には悪い意味でより鮮明に攻撃時のミスが際立って見えた。
 
 そして、こう続ける。
「スピードアップが無かったですよね。最後、外国人の選手(ハイネル)が入ってかき回してきたけど、縦に入ってから“ダダダダっ!”というのがないから。上手くて回せるのだけど……。そこは俺がいた時というか、去年一昨年の良い時とは違う。今日は元気がなかった」
 
 川崎を離れ、C大阪に籍を移してからも筆者は何度か田中を取材してきたが、常々「川崎はどう?」と気にかけており、試合もしっかりとチェックした上で意見を述べてくれていた。そんな彼に「驚愕」と言わしめてしまうほど、C大阪戦は“川崎らしさ”がまったく出なかったゲームだった。
 
 ただ、もちろんこれが今の川崎の全体像を示すものではないし、それは彼自身も把握している。
 
「このメンバーとコンディションだと、ベストではないので。うちはここで勝っておかないと、というのはあった。等々力でやる時は全然違うと思う」
 
 川崎側にすれば、今回は“底を見た”試合だった。ここから這い上がっていくのみと切り替えて、次節のホーム新潟戦へ臨むほかない。だが、その試合では何よりも“結果”が求められる。
 
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)

最終更新:5/2(火) 6:30
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