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今年のMetガラのレッドカーペットはフェミニズムの勝利だった理由

5/3(水) 21:30配信

ハーパーズ バザー・オンライン

今年のMetガラのレッドカーペットはフェミニズムの勝利だった理由

レッドカーペットというのは、フェミニズムなどには微動だにせず影響もされない、奇妙にも古めかしいけだものだ。女性がショーに出る子馬のように縛られ、「今日のドレスはどこのですか?」などと容赦ない質問攻めにあうのが伝統の場所。女性が何を着ているかがどんな職業をしているかと同じくらい重要で、パブで酔っ払いが絡んでくるように、カメラが女性のボディを舐めるように撮りまくる。そして、その服装がサイバーいじめと言えるレベルまで綿密にチェックされるのだ。

今年のMetガラのレッドカーペットはフェミニズムの勝利だった理由



それを踏まえると、一流セレブの多くが、レッドカーペットで媚びるようなドレスを着るのは不思議ではない。伝統的に可愛いとかセクシーと思われる範囲内でフィットするものー例えば、マーメイドドレスやディズニーのプリンセス風ドレスなどを着る。しかし、昨夜のMet ガラは違った。従来のレッドカーペットのルールを打ち破る節目になった。



ファッションのオスカーと呼ばれるMet ガラにはゲストが守るべきテーマがあり、中には他のゲストより真剣に取り組む人がいる。過去のテーマ(Metで開催される展覧会と関連)には、テクノロジーや、中国、パンクなどがあった。今年はアヴァンギャルドなデザイナー川久保玲がインスピレーションに。美に対する伝統的な考え方に挑戦することに一生をかけてきたデザイナーだ。彼女のラジカルなデザインは、ファッションをアートとして探求している。最新のコレクションには、鮮やかな花のプリントで覆われたテントのようなドレスや、魔女をインスピレーション源にした素材の塊のようなドレス、ドラマティックな羽布団のようなコートなどがあった。「私は、夫の意見に左右されない女性のための服を作っています」と、かつて彼女は言ったことがある。ヴィクトリアズ・シークレット・エンジェルズがファッション界で最も重要なソワレに選ぶようなドレスではないのだ。



それでも、川久保玲はスターたちをインスパイアして、セクシーさを忘れて破壊を選び、着たいものを着て、コム デ ギャルソンという鎧のような傘の下でなりたい自分になる実験をさせた。本気で捉え、コムデギャルソンを着たゲストもいた。そんなラジカル派の女王は、文句なくリアーナで、ジョージアン時代のパンクにインスパイアされたという言葉では言い表せない花のドレスをまとって現れた。

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2017年9月20日発売

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