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出産直後の母親自ら実子を交換!「新生児取り違え事件」から4年後…衝撃の結末とは?

5/3(水) 20:00配信

ダ・ヴィンチニュース

読んでいてとにかく息苦しかった。もっと先を読みたいのに辛くて読み進められない。読み終わった後、無意識に大きく息を吐き出した。それくらい疲れた。積文館書店 運営部 松本 愛さん
ここまで書くのか、と思った。たいていは読みながら無意識に読者としての立ち位置や、物語とのちょうどいい距離をはかりながら読むが、本作はそれが最後まで定まらなかった。三省堂書店神保町店 大塚 真祐子さん
私はこういう「面白さ」を小説に求めているのだ、と思いました。辛く悲しく、わかりやすい正解もない。だから、誤解を恐れずに言うけれど、「面白い」。書店営業企画室 新井 見枝香さん
 こんなことがあっていいわけがない。そう心の中で強く憤りながら、ページを繰る指先に重さを感じながら、それでも目が離せない…書店員さんたちもさまざまな戸惑いの声を寄せているが、芦沢央さんの新刊『獏の耳たぶ』(幻冬舎)は、極めて繊細に描かれた感情のうねりに同調し、ヒリヒリと読む者も追いつめられ、否応なく心がゆさぶられる衝撃的な一冊だ。

 なんといっても題材がエグい。「新生児取り違え事件」と聞けば、それだけでもしんどい内容はある程度予測がつくというもの。問題はこの作品の場合、それが産院のミスで起きたことではなく、出産直後の不安定な精神状態にあった母・繭子が「取り替えた」ということにある。

繭子の行動はあり得るような気もして、彼女だけを責められないと感じましたし、繭子がとても痛々しく思えてならず…。吉見書店 吉見佳奈子さん
決して共感できない繭子の行動。ただ逃げ場が無くなってしまうような、何か得体の知れない物に追い詰められているような感覚は理解できる。父である自分ですらそうだった、まして母なら…。知遊堂亀貝店 山田 宏孝さん
 夫や実母の助けもなく孤立無援で出産にのぞみ、痛みに耐えられず帝王切開出産になったことで「母親失格」と落ち込んだ彼女は、「こんな私に子育てなんてできない」と極度の疲労と緊張と傷の痛みに追いつめられ、新生児室でより健康そうにみえた隣の赤ちゃんと実子を思わず「交換」してしまう。

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