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かつては松井秀喜も。MLBに見る「2番スラッガー起用」の歴史

5/4(木) 13:06配信

webスポルティーバ

 楽天ゴールデンイーグルスのカルロス・ペゲーロが「恐怖の2番バッター」として大活躍していることも相まって、日本では「2番に強打者を置く」という新たなスタイルが話題となっています。メジャーリーグの歴史を振り返ってみると、20年ほど前からそのような起用方法が注目されるようになりました。

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 まず思い出されるのは、1990年代後半にシアトル・マリナーズが3番のケン・グリフィー・ジュニアの前にアレックス・ロドリゲスを2番で起用した事例でしょう。のちにメジャー通算696本塁打のA・ロッドと、通算630本塁打のケン・グリフィーを2番・3番に並べるという超強力ラインを誕生させたのです。

 ただ、このときA・ロッドを2番に起用したのは、打撃不振から脱出させるのが目的でした。球界を代表するホームランバッター(ケン・グリフィー・ジュニア)が3番にいるので、その前にランナーを溜めたくない相手ピッチャーは2番と対峙するとき、フォアボールを防ぐために速球中心で投球を組み立てる傾向となります。バッター(A・ロッド)からすれば的を絞りやすくなるため、2番を打つことでスランプ脱出のキッカケを掴もうとしたのです。

 次に思い出すのは、2001年のセントルイス・カージナルス。名将トニー・ラルーサは、1998年にホームラン70本を打ったマーク・マグワイアを6試合ほど2番バッターとして起用しました。この狙いは、マグワイアを少しでも多く打席に立たせてホームランを量産してもらうためです。

 同時にラルーサ監督はこのとき、ピッチャーを8番に据えて9番に野手を入れるラインナップも試していました。ひとりでも多くのランナーをマグワイアの前に溜めておこう、という考えなのでしょう。マグワイアの2番起用は名将らしいアグレッシブな采配だったと思います。

 また、2004年にはニューヨーク・ヤンキースがふたりの強打者を2番に起用したこともありました。まずひとりは、前年度に5番を打っていた松井秀喜選手です。彼を日本での開幕戦で2番に起用したときは、ちょっとした話題となりました。この起用は、松井選手を少しでも多く打席に立たせて日本のファンに喜んでもらおうという意図もあったと思います。

 そしてもうひとりは、当時テキサス・レンジャーズから移籍1年目のA・ロッドです。この例はマリナーズ時代と同様にスランプから脱出させるためでした。ちなみに、2番バッターとしてA・ロッドは24試合で打率.301をマークし、見事に打撃不振から立ち直っています。

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