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「AQUOSフォン」シリーズのフラッグシップモデル『AQUOS R』に込められた4つの「R」とは

5/4(木) 9:10配信

@DIME

ソニーモバイルのXperiaはなぜかシリーズ名が「Z」から「X」に変わった。究極だからZだったのでは?Xでは後退では?多くの人が疑問をもった後、ついに「XZ」になった。これじゃあ、まったくブレブレなのでは?

【写真】「AQUOSフォン」シリーズのフラッグシップモデル『AQUOS R』に込められた4つの「R」とは

Xperiaが何かに迷っている間に、一方のライバルとも言えるシャープのスマホAQUOSフォンは「R」を名乗って帰ってきた。先日の発表会で公開された情報によれば、今後、AQUOSシリーズのフラッグシップモデルは「AQUOS R」を名乗るのだという。

このRには4つのRの意味があるという。その4つとは、以下のようなものだ。

Reality:臨場感のある映像美
Response:なめらかで俊敏なレスポンス
Robotics:人工知能がかしこくサポート
Responsibility:長く使える信頼性

■シャープならではの限界の超え方

現在、先進国ではスマホ市場はすでに飽和していると言われている。そんななかでどうシェアをキープしていくのか?シェアを伸ばしていくのか?の戦略が問われるようになってきている。

臨場感のある映像美、レスポンス、信頼性というのは、どんなメーカーでも目指しているのでは?と思ってしまいそうだ。いやしかし、ここにシャープならではの技術が込められている。このあたりを1つ1つ説明していこう。

シャープは日本を代表する液晶テレビのメーカーなので、それなりに高いディスプレイ技術を持っている。そのディスプレイ技術がRには投入されている。

■スマホでHDR

シャープがスマホに投入しているディスプレイ技術と言えば「IGZO」だ。とはいえ、今までも投入されていた技術で、それだけではあまり目新しさはない。今回のRでは表示色域が大きく拡大し、DCI90%となっている。このあたりはテレビメーカーならではと言えるだろう。

さらにHDR表示に対応している。スマホでHDR表示するコンテンツがあるか?という意見もありそうだが、非HDRコンテンツもHDR化して表示するバーチャルHDR機能も搭載している。HDR対応テレビがよく搭載しているような機能だ。まさに、シャープのテレビ技術が投入されており、スマホメーカーでは追いつきにくい部分だ。

このうえで60Hzから120Hzに高速化した倍速クロック表示によって、なめらかな画面スクロールを実現している。

■シャープの提案するレスポンスの向上とは?

プロセッサの処理能力を上げれば、レスポンスなんて向上するのでは?と思う人もいそうだが、シャープの提案するレスポンスの向上というのは、プラスアルファなものだった。

プロセッサは当然、非常に速い。クアルコムのスナップドラゴンの835を搭載し、現在のスマホでは最速レベルの処理能力を持っている。メモリは4GBと余裕を持っている。そして、ストレージは64GBになる。しかし、まあ、このあたりはハイエンドスマホとしては当然という感じだ。

Rの凄いところは、内蔵ストレージに「UFS」を採用していること。UFSとはユニバーサル・フラッシュ・ストレージの略で、最近、マイクロSDカードを制圧するのでは?と注目されている技術だ。そのデータアクセス速度はハイエンドのマイクロSDの数倍になり、まったく勝負にならない。この高速性は4Kビデオなどの高速なデータ転送が必要な部分で有利だが、言うまでもなくスマホの動作のほとんどあらゆる局面を高速化してくれるだろう。

■信頼性をどう向上させる?

信頼性を向上させると言われても、それは製品のクオリティを向上させるのか?と思ってしまうが、シャープの考えるそれはちょっと違った。新開発のサーもマネージメントシステムによって、ボディ内部の温度をより低く抑え、半導体の劣化を抑えるというものだ。半導体は高温にさらされると劣化してしまうのだ。

シャープのテストでは旧機種から約4度の温度の低下を実現しているという。数字を出すと、40.9度から37.0度に低下しているという。この程度の温度ではたいしたことがない気がするが、重い処理をして温度があがったとき、半導体への影響は大きく違ってくるのかも知れない。このあたりは白物家電で培った技術なのではないだろうか。

■ロボホンでも培った人工知能を活用

シャープは以前からAIoTと称する人に近づいた家電というものを目指している。そんななかで生まれた技術の1つが「エモパー」だ。エモパーというのはAQUOSのアプリとして動作する人工知能で、数年前に登場し、現在では60万人が利用しているという。

エモパーはユーザーのいる場所に応じて情報を教えてくれたり、当日のスケジュールを教えてくれたり、いろいろな情報を提供してくれるスマホをある意味、擬人化する人工知能アプリだ。さまざまな進化を果たしてきたエモパーだが、残念ながらまだまだ未完成な印象があった。個人的には、しゃべってくる頻度があまり高くなく、ややパッシブな印象があったのが大きい。

それが、このRでは変化することになった。RではROBOQUL(ロボクル)というクレードルが付属するようになった。このロボクルというクレードルは320度回転して、人を探すようになっている。なんだか最近のロボホンみたいだ。

そして、人を見つけるとエモパーが対応してくるわけだ。人を発見したときに家に居るときに必要な情報をしゃべってくるわけだ。今まで、ややパッシブであったエモパーがアクティブに動くようになったといえるだろう。

発表会では具体的にどの程度のものに仕上がるのか?あまり具体的にはわからなかったが、今後、ソフトウェアの対応をうまくやっていけば、パーソナルアシスタントとして役に立つようになっていくのではないだろうか?ロボホンオーナーとしては、これはエモパー搭載スマホがロボホンにまた一歩近づいたという印象がある。

■技術の集約による進化

『AQUOS R』は今までのAQUOSの進化と比較すると、単純にスペック的なものだけでない大きな進化をしている印象を受けた。それはAQUOSが今まで育ててきた人工知能の「エモパー」を1つ次のステップに送ったことが大きい。これは同社のロボット「ロボホン」で培った技術の一部をフィードバックしているように見える。また、従来以上に最新のテレビ技術を投入しているように見える。同社の他分野での技術リソースをスマホに大きく投入しているわけだ。

今、スマホを作っている大手メーカーはそれぞれ自社の得意の技術を投入しているメーカーが多いが、今後、投入できる異業種テクノロジーが多いメーカーほど製品に特色を出し、競争力を上げることができるようになっていくのかも知れない。

また、自社技術ではなくともファーウェイのように世界的なカメラメーカーと協業し、差別化ポイントを作るケースもある。通信だけではないアドバンテージが今後のスマホ、少なくともハイエンドなスマホでは重要になってくるのではないだろうか?

文/一条真人

@DIME編集部

最終更新:5/4(木) 9:10
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