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そうめんはどこに消えた!?麺つゆのパッケージがうどんばかりになった理由

5/4(木) 9:30配信

@DIME

スーパーで麺つゆコーナーを見てみると、従来の麺つゆとは違う、具材入りや変わり味種の新しいタイプの麺つゆが登場しています。キッコーマン食品「具麺シリーズ」、丸美屋食品「かけうま麺用ソース」、永谷園「アジアを味わうまぜ麺ソース」などがあります。

【写真】そうめんはどこに消えた!?麺つゆのパッケージがうどんばかりになった理由

そういった新しいタイプの麺つゆのパッケージを見てみると、麺つゆパッケージのイメージ写真として、うどんが使われることが増えてきています。数年前は、そうめんのパッケージが多かったような気がしますが、いったいどうして麺つゆパッケージはうどんばかりになってしまったのでしょうか。

そこで、キッコーマン食品「具麺シリーズ」の商品開発にかかわる木村充寿さんにお話を聞いてきました。

◎麺つゆパッケージになぜ、うどんを採用したのか?

まずは、麺つゆパッケージにそうめんではなく、うどんを採用した理由を聞いてみました。

「うどんのパッケージにしたのは、2つのトレンドに注目したからです。最近は、“外食うどんチェーン”と“家庭で食べる冷凍うどん”の市場が拡大しています。このことから、うどんを採用する結果になりました」と木村さんはいいます。

どうやら“外食うどんチェーン”と“家庭で食べる冷凍うどん”が流行しているそうです。この2点について詳しく聞いてみました。

◎肉をのせた新タイプのうどんを家庭でも食べられるように

「外食うどんチェーンといえば、「はなまるうどん」や「丸亀製麺」。ほかにも、「つるまるうどん」「楽釜製麺所」「瀬戸うどん」など、たくさんのお店が増え続けています。これらのお店は伝統的でシンプルなうどん以外にも、人気の肉をのせたうどんメニューも出しています。家庭でもこのようなうどんを“まぜ麺風”に食べられるように、麺つゆに肉を使った商品を作りたいと考えていました」

そのため、新商品は“コク”タイプの『鴨だしつゆ』と“さっぱり”タイプの『ゆず香る肉ぶっかけ』という味にしたそうです。「麺つゆのパッケージはうどんですが、『鴨だしつゆ』は蕎麦、『ゆず香る肉ぶっかけ』はそうめんにかけてももちろんおいしいです」と木村さんはいいます。

「冷凍うどんはレンジで作れる手軽さが受け入れられていて、また、昔よりも味がよくなっているのだと思います」と木村さんはいいます。

うどんのゆで時間を調べると、商品にもよりますが、乾めんは鍋で20分くらい、生めんは鍋で10分くらい、そして冷凍うどんはレンジで3分くらいです。レンジでできるので、お湯を沸かして、鍋を洗う必要がありません。この手軽さから、一人暮らしの方や専業主婦が、一人で食べることが多いと考えているそうです。

冷凍うどんは、うどん本来の味に近い点も評価されているポイントです。ゆでた直後のコシのある状態で急速凍結しているため、解凍するだけでおいしく食べることができます。

■手軽に食べられる、おいしい麺が好まれている?

ここ最近の農林水産省の食品製造業の生産動向を見てみると、乾めんの生産量は減少し、生めん、即席麺類は上昇しています。乾めんは値段が手ごろなものが多く、長期間の保存ができますが、ゆで時間が長いのが特徴です。最近では手軽に食べられる、おいしい麺が好まれているため、乾めんの需要が減っているのかもしれません。

◎そうめんの人気が下がっているのか?

うどん需要が伸びていることがわかりましたが、夏の代名詞とも言えるそうめんの人気が下がっているのかどうかを聞いてみました。

「そうめんの代わりにうどんを食べている人が多くなってきています。なので、相対的にそうめんを食べる機会が減っているのではないでしょうか。昔は夏の暑い時期に、冷たいそうめんが食べられていました。これまでは温かいうどんしかなく、夏にはあまり食べられていませんでしたが、最近は冷たいうどんも食べられるようになっています。夏に冷たいうどんを食べる選択肢が増えた結果、そうめんよりうどんを選ぶ人が増えたのかもしれません」と木村さんはいいます。

◎今後の麺つゆはどうなる?

■麺つゆの具材を増やしたら、売り上げが約2倍に

キッコーマン食品の『具麺シリーズ』は、たっぷり具材入りが特徴の麺つゆです。昨年、具材を増やしたところ、売り上げが前年の約2倍になったといいます。

お店でこのような新しいタイプの麺つゆを購入するときに、どれも似たような値段であれば、具材を重視して選んでいることがわかります。今後も、うどんに合う具材が提案され、新しい味の麺つゆが次々と販売されると思います。

世間で“冷凍うどんブーム”と言われるほど流行することがあれば、「少しだけ贅沢したい」人向けに、さらに具材たっぷりの商品が出てくるかもしれないと思いました。

■東西で違う、まぜ麺への反応

日本全体として受け入れられている人気の肉入りのうどんですが、やはり従来のうどんを好む層もいます。

「東日本では岩手のジャージャー麺や東京の油そばなど、まぜ麺が受け入れられやすい傾向にあります。西日本では、うどんやそうめんの産地が多いこともあり、昔からのスタンダードな麺つゆが好まれている傾向にあります」と木村さんはいいます。

東日本でまぜ麺への反応がよければ、西日本でも若い世代を中心に、徐々に受け入れる人は増えていくのではないかと思います。

◎トレンドの影響を受けて、商品は変わっていく

麺つゆパッケージがうどんばかりになったのは、冷凍技術が進化して、麺のトレンドが変化したためでした。現在、手軽に食べられる麺といえば、ラーメン、うどん、パスタなどが思いつきます。しかし、さらに簡単に食べられる技術が登場すれば、トレンドは変化するかもしれません。

麺つゆの味に目を向けると、肉入りのまぜ麺が流行していますが、今後は魚介類、野菜、クリームソースなどと変化する可能性があります。トレンドが変わるたびに商品のパッケージも変わっていくのでしょう。

取材・文/あみれ

@DIME編集部

最終更新:5/4(木) 9:30
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