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ボリューム満点! 『とんかつDJアゲ太郎』の隠し味「キャベツを刻むビート」と「衣とウェブの相性」

5/6(土) 17:00配信

文春オンライン

 小山先生、イーピャオ先生へのインタビュー、前半はお楽しみいただけたでしょうか。では後半、おかわりをどうぞ!

揚太郎が覚醒するコマがSNSで拡散してヒットした

――『とんかつDJアゲ太郎』は、連載が始まるとすごい勢いで広まっていきましたよね。

イ:とんかつ屋とDJって同じなんだ、という主人公の揚太郎が覚醒するコマが切り取られて、ツイッターなどのSNSで拡散されたんです。あのコマがとても生きました。

小山:あのコマには、当時間違えて「FLY」と書いてしまったところがあるんです。ほんとうは「揚げる」だから「FRY」なんですよ。単行本ではさすがに直していますが、未だに間違えているものがネットで拡散されていて、ちょっと恥ずかしいです(笑)。

――そのシーンでは、キャベツの千切りのBPM(※編注:ビート・パー・ミニット。一分間でのビートの数を表す用語)が音楽のBPMと同じだ、というとても特徴的なセリフもありますよね。

小山:そこに関しては、実は具体的に考えていなかったんです。とんかつとフロア、揚げるとアゲるっていうダジャレが、そもそも酔っ払った状態で生み出されたネタだったんです。その酔った流れで、揚げ物を揚げるためのフライヤーと宣伝用のチラシのフライヤーが同じだとか、そういう共通部分を探していったんですね。キャベツを刻むビート、というアイデアもそこからでした。

イ:連載当初、とんかつとDJの共通点をキーに1話ずつ作っていく形にしてしまったので、それ以降、共通点を探してくるのが大変でした。BPMに関しては、本当になんとなくでセリフにしちゃっただけですね。ただそのおかげで、アニメ化されて実際に音をつけることになったとき、スタッフのみなさんは苦労されたみたいです。もうしわけない(笑)。

小山:それとDJのシーンでは、「ドゥン、ドゥン」のような擬音語の描き入れ方もけっこう工夫しています。コマの脇に角型のフキダシを作ったりもしながら、クラブミュージックの基本である4つ打ちの音楽の、等間隔にビートがある感じをイメージさせる描き方を模索していたんです。

イ:擬音やラップの書き文字は、隠れた実験だったんだよね。

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最終更新:5/8(月) 12:57
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