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まさに天国のような秘境酒場!夢と魔法の高津の居酒屋『T』

5/7(日) 19:10配信

@DIME

ついに天国超える酒場登場。夢と魔法の高津の『T』の評価

オヤジス度    ★★★
エルドラ度    ★★★
オヤジナリティー ★★★

 この連載、いわゆるネット情報とかはほとんど参考にしないで、自分で街を飲み歩いて徘徊して見つけた店とか、飲み友達が「アソコいいよ」っていってた店のことを書いてんですよ。

 よくいう“ネットで評判の店”っていったら、もうその時点で“秘境”でもなんでもなくなっちゃうからね。まぁ、結果的に実はそれがネットで評判の店だったってことはあるだろうけど。

 で、今回の店は超珍しく、偶然にもネットで見つけちゃった店。いや~そういうの載せるの悔しいんだけど、偶然見つけちゃったんですよ『もつ煮込み専門店』ってのを。

 もちろん、もつ煮込みの専門店なんてのは名店、有名店が山のようにあって、自称・豚モツ煮込み評論家としては、たいてい行ってるし、それだけじゃまったく気にも留めないんだけど、この店はそれ以上に気になる、もう絶対に行かなきゃいけない理由があった。

 なんとチューハイ一杯が100円!!

 もう一回書きますよ、チューハイ一杯100円です! まぁ飲み物100円を売りにしてる店も何軒かあるけど、そういうのって繁華街にあるんだよね。でもその店、東急田園都市線の高津っていう駅から歩いて10分くらいの繁華街でもなんでもないトコロにあるっぽいの。そんなとこで一杯100円! それが『T(仮名)』という、第二次世界大戦のドイツの名戦車の名前を店名にしたお店。

 おまけに、あの有名なグルメ投稿サイトでもクチコミは2軒しか載ってなかったんで、こりゃあ秘境の部類だろう! と、駅から歩いて言ってきましたが、いや~もう途中は完全な住宅街! そして店に到達したんだけど、これがまた入りにくいムード!

 入口のある場所が、二階へ通じる外階段の下で目立たないんですよ。おまけに店のコンセプトなんでしょうけど、工事現場の事務所みたいな外装で、黄色と黒のテープが貼ってあったり、工事現場の作業予定を書くような黒板が外にあって、それがよく見るとメニューだったり、ちょっと見ただけじゃ、

「ホントにココ、飲食店?」

 っつう秘境ムード満点! 練度の低い呑み助だったら変えるところですか、そんな店見るともういても立ってもいられなくなる質なんで、その現場事務所チックな入口を勇躍入る! すると中はもっと現場事務所風になってやがった!

 ヘルメットが飾ってあったり、『安全第一』なんていうポスターが貼ってあったり。でも素晴らしいことに、すごく整理整頓されてて、なにしろ清潔感がハンパじゃない! 見た目は現場だが清潔感は病院クラス! こりゃイイ店に違いない!!

『百円ウーロンハイ、その現実を直視せよ』

 入口を入るとすぐ右側に食券の自動販売機。メニューを見て見ると煮込みには『豚もつ煮込み』と『牛すじ煮込み』の両方があって、それぞれ大きさで並と小がある。値段は順に480円、350円、580円、450円。さらに豚には豆腐入りもあってそれが並530円、小400円。

 オレ、煮込みといったら完全な豚もつ派なんだけど、せっかくきたんで牛もいってみたい。でもオレ、呑みだすと本当にツマミはチビチビと、もう文鳥がエサ食う程度しかつままないんで、どうしようかと悩んでたらありました『合い盛り』ってヤツ! 

 おそらく豚と牛が半分ずつ持ってあるヤツですよ、これが530円なんで、これ行くしかない!

 そしてお目当ての100円チューハイを見ると、ウーロンハイと緑茶ハイがそれぞれ100円! あと第三のビール……実際に自販機の4 ニューにそう書いてあんだけど、これが200円。いやぁもうこの情報は知ってたけれど、実際に見ると思わずホホが緩むねどうも!

 合い盛りとウーロンハイのチケットを持って奥に進むと、店は等辺が長めの二等辺三角形に形をしている。等辺の頂点が入口で、等辺の壁にそって客が座れるカウンターと丸いす。そして短い辺部分が、料理を出すカウンター越しの小さな厨房。

 そのカウンター越しにチケットを出すと、一人で店を切り盛りしている、40前後の店主も現場コンセプトを貫いていて、服装は作業着! よっぽど気に入ってんだろうな~このコンセプト!

 あ、基本この店はセルフサービスね。

 ですぐに出てまいりました100円のウーロンハイ!! 今回、コイツを呑みにきたといっても過言ではないからね。それを楽しみにノドもカラカラ状態にしてたんだけど、あ~グラスがやっぱりちょっと小さい! ジョッキではなく、タンブラーでもなく、ひとことでいっちゃうと大きめのコップ。

 100円だもん、しょうがないよね……と思い乾いたノドに流し込んだとたん、今までのグラスの小ささにガッカリしていた自分を瞬時に反省した!! スンゲェ~濃い!

 これ、グラスは小さいけど、中に入ってる焼酎の量は、普通の小ジョッキのチューハイに入ってる量と絶対同じくらいだぞ!!

 オイオイオイオイ、これってもうオレの一番好きなタイプのヤツじゃんか!! それが100円! ハッキリいって天国ってことじゃん、ココ! まだ店の売りである煮込みを食う前からオレは完全に浮かれ気分で、一気にグビビィ~ッと、そのウーロンハイを飲み干してしまった。

『そして煮込みが男を泣かす!!』

 オレが飲み干したことにすぐさま店主が気づき、

「おかわりしますか?」

 とカウンター越しに聞いてくる。おかわりはいちいち食券を買わないで料金を手渡しすればいいそうだ。それも手渡しするのは百円玉1枚だからね。楽だぞ、これ!! もう子供のお使いみたいに百円玉1枚渡す。すると、注文していたおかわりと同時に注文していた合い盛りもやってくる!

 予想道理、お鉢の半分に豚もつ煮込み、半分が牛すじ煮込み! 豚は味噌味、牛は醤油味のルックス。ほぼ鉢一杯に具が詰まり、汁も濃厚なんで、かき混ぜないかぎり二つの煮込みは混ざらない状態である。

 ここで店主から料理の説明! 店の真ん中には三角形のテーブルがあるんだけど、客が座れるワケじゃあない。そのテーブルに置かれてるのはまずはデッカイごはんのジャー。これは呑みよりも飯にしたい人は、大・中・小と三種類あるゴハンを注文すれば、その大きさに合わせたお茶碗をくれるので、そのお茶碗に好きなだけ自分でゴハンを盛れる!!

 あとはコップとか、箸とかレンゲとかがあり、そして!! 煮込みに関係あるのが、小口切りにしてちゃんと水でさらした白ネギ、そして唐辛子、自家製と思われるニンニク唐辛子が置いてあり、煮込みに自由に使っていいとのこと! こりゃまたますます天国!!

 ネギとニンニク唐辛子を添えて、まずは豚モツを一切れを箸でつまめば、いや~一切れがデカイねココ! 今まで喰ったもつ煮のもつの切り身の大きさでは、東北道の佐野インター近くの『N(仮名)』が一番だったんだけど、そこと双璧! そしてまた濃厚な味噌味がしっかりと染み込んでいやがる!

 もう一切れだけで濃厚ウーロンハイが半分は飲めちゃう。

 そして牛すじの方だけど、もうこれは煮込みというより醤油味のビーフシチューですな。ゼラチン質は汁に溶けだし、繊維部分はホロホロとイイ意味で煮崩れだしていて、これまた味付け濃厚で、箸でひとつまみしたくらいで、またまた半杯はいける! いやこの濃厚な味は呑むにもゴハンに合わせるにも最高ですよ、もう今日何度目かの「天国だよ、ココ」の思い!

『ダメ押しの伏兵に悶絶KOナイト』

 そしてこの煮込みには漬物が付いてくるんだけど、それがタクアンの壺漬けという濃い味のヤツに、キュウリのなんつうの? ぬか漬けとかじゃない、ちょっと醤油も入ったこれまた濃いヤツの2種。もう酒も濃厚なら料理も濃厚という、こりゃもう天国どころじゃない、その先のなんかまだ宗教的にも表現されてない世界の域!!

 あとは呑む食う呑む呑む食う呑む呑む食う呑む呑む……の永久機関!

 ただ自販機にあったメニューにもうひとつだけ気になるやつがあった。『にんにく煮(120円)』ってヤツ。同じような名前で240円の『にんにく煮(つまみ)』ってのもあったんだけど、聞けば量が多くなるだけとのことなんで、120円の方をいってみた。いやもう料理的には煮込みだけで全然充分なんだけど、なんか気になるのんで食券買ってみた!

 驚愕した!! ニンニク醤油で煮込んだ豚のおそらくガツが、小さな醤油皿なんだけど、タワーのように大盛りになってでてきやがった! ガツってもう、またオレの大好物じゃねぇかよ! そして一口喰えば、これまた濃厚醤油味! 

 このわずか120円の一皿で、絶対にウーロンハイが5杯は行ける! 5杯いっても500円でプラス120円の620円……神様、この至福の状況は本当になんていえばいいんですか?

 いや~もうとにかくそれからも呑み続けて、でもにんにく煮がかなりと煮込みも少々残ってる。ここでもっと呑んでも良かったんだけど、この濃厚な面々をゴハンにも合わせてみたくなりましてね、120円の小ライスを頼んでその上に載せて喰っちゃいました。たまらん……そしてこのオンザライスにしたヤツでも、それをツマミに酒呑めちゃう! 弩スゲェことだぞ、これ!!

 いやぁ~もう完全にオレ、この店の虜だわ!! なのにね、オレが呑み食いしてる間、他にお客さんがほとんどいないんだよ。オイ、この近所の住民の皆さんはバカなのか? 

 だから本当だったら駅名とかも全然教えたくない、完全に場所は秘密にしたい店なんだけど、みんなに行ってほしいから駅名だけは書いたんだよ。
 
 オレはまた行くぞ。ゲーセンで千円札を百円玉にくずしてからな。できれば一人よりも二人で行くといいな。豚と牛を小で一鉢ずつに、にんにく煮の小さい奴一個。これを二人で分ければ充分だよな。以上で一人分の料金が460円じゃん! あとは酒を何杯呑んでも百円玉×杯数……なんだよ浦安じゃなくてこんなとこにあったよ、夢の魔法の王国!!

文/カーツさとう

@DIME編集部

最終更新:5/7(日) 19:10
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