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もう守るだけじゃない。ヴァンフォーレ甲府のサッカーが変わり始めた

5/8(月) 17:43配信

webスポルティーバ

「ちょっとしたところなんだと思います。例えば、今日も『一回(相手を)外せ、簡単に蹴るな』と伝えたんです。それだけでプレーの質が変わってくるんです」

■Jリーグ今季の順位予想はどうだったか?

 今シーズンからヴァンフォーレ甲府の監督に就任した吉田達磨は熱っぽく語っている。

<ボールを持ったときのプレーの変革>

 わかりやすく言えば、吉田監督はその部分を求められてやって来た。

 甲府は過去4年連続でJ1に残留。恥も外聞もかなぐり捨てた守備戦術で、最後の最後で踏みとどまってきた。非力な戦力だけに、その功績は評価できる。

 しかし、現状維持はプロの世界で後退を意味する。

「(就任して)最初はどうなることか、と心配しましたよ。在籍していた選手としては”最後は守ればいいんだろ”という自負もあったし。でも、最近は練習で球を蹴る音が変わってきました」

 吉田監督はチームの変化を感じ取っている。第9節まで3勝3敗3分け。五分の星取りで、成績的には大健闘だ。

 はたして、吉田監督の変革は成功を収めるのか?

 J1第10節、甲府は山梨中銀スタジアムにジュビロ磐田を迎えている。戦力では明らかに劣る。磐田の10番、中村俊輔の推定年俸は甲府の先発メンバー全員の年俸とほぼ同等だろう。

 しかし、甲府は試合序盤からペースを握った。開始4分には、ハーフボールを拾った小椋祥平がダイレクトで左前に蹴り、走っていた河本明人がカウンターで持ち込み、ゴールに迫っている。その後も、裏へ蹴るボールに合わせて前線の選手が走り出し、相手に脅威を与え続けた。

「相手の背後をとって走る」

 それは準備した戦い方だった。真面目な甲府の選手たちは、それを丁寧に繰り返した。すると狙い通り、磐田のラインを下げることに成功。結果的に、自分たちがボールを持てる状態を作り出した。

「前線がファーストディフェンスに行けなくて。(プレスが)横や後ろからになってしまった。これで最終ラインや兵動(昭弘)から危険なボールを蹴り込まれた」(磐田・名波浩監督)

 甲府はイニシアチブをとることに成功した。布陣は5-3-2だが、守り一辺倒のチームではない。昨シーズンと比べ、”フットボールをするチーム”になった印象だ。

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