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採用選考の落とし穴 「ミニ・ミー」増殖に要注意

5/8(月) 7:00配信

Forbes JAPAN

社員を雇う時の基準は何だろうか? 経歴や適性? 心理測定テストの結果? それとも、面接に厳しい態度で臨む?



答えはきっとどれもイエスだ。だが、多くの人が「ミニ・ミー」(自分の小さな分身)の軍団を雇ってしまうことをご存知だろうか?

趣味や考えなどの共通点が多く、自分に似た人物に引き付けられるのは、ごく自然なことだ。一緒に働くことになるのだから、共通点が多くて馬が合う人がいいと考えるのももっともだ。

少し経歴不足でも、話しやすければ大した問題ではない──と感じることはないだろうか? 採用はリスクを伴うが、人は皆リスクを嫌うものだ。そのため、この人は会社の風土に合いそうだという「直感」を考慮しなければいけない。

だが、会社に合う人を選抜していたはずが、単に自分と同じ強みと弱みを持つ人の採用に始終していたとしたら?

これは私が数年前に働いていた会社で実際に起きた。その会社の取締役は全員があまりにも似た者同士で、逆効果を生んでいた。特に問題だった共通点が頑固さで、会議で何時間も角突き合わせた挙句に議論を行き詰まらせ、後に残ったのは不満だけ、ということもしばしばだった。

長所も挙げておくと、取締役は皆、きちょうめんで、決まった手順を守る性格だった。その周到さは賞賛すべきものだが、一方で素早い決断を求められる状況を皆が苦痛に感じていたことは明らかだった。特に創造的思考が苦手なため、問題解決に苦心し、不十分な結果に終わることもよくあった。

誰にでも弱点はある。しかし、チーム全員が同じ強みと弱みを持っていてはバランスが取れず、物事がうまく進まない。

頭では分かっていても、私たちは自分と似た人を雇ってしまうものだ。それよりも、自分に足りない点を把握して、そこを補える人を採用する方がずっと良い。不完全な人々が集まることによってスキルや能力のバランスが取れる(完全な人など存在しないのだから)。また、互いに協力することで、効率はさらに向上する。

あなたがCEOなら、自分の弱点を把握しているだろか? そしてその弱点は、自分が権力を振りかざして全てを取り仕切る上で、周りに知られたくないものだろうか? もしそうなら残念だ。周囲の人は、あなたが正直であったからといって見下したりはしないし、弱点をカバーし合えるチームがあなたの周りにいることも分かっている。

「ミニ・ミー」の集団と仕事をすることは時に苦痛で、チームとビジネスの成功を阻害することも十分あり得るのだ。

Lynda Shaw

最終更新:5/8(月) 7:00
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