ここから本文です

【黄金世代】第1回・小野伸二「ずばり、引退をどう考えている?」(♯4)

5/8(月) 17:00配信

SOCCER DIGEST Web

「銀河系のレアル。そのなかでもジズーは別格だった」。

 ひとつ、個人的にどうしても訊きたい質問があった。
 
 日本サッカー史上、間違いなく「テクニカル部門」で首位の座を争うだろう技巧派が、これまでに対戦したなかで「コイツにだけは敵わない」と衝撃を受けた選手はいるのか? 国内外でさまざまなワールドクラスと対戦してきただけに、さぞや悩み抜くかと思いきや──。
 
 いやはや、即答だった。
 
「ジズーです」
 
 フランス代表の英雄、ジネディーヌ・ジダンの愛称だ。2002年の夏、UEFAスーパーカップで対戦した。レアル・マドリーとフェイエノールトの顔合わせだ。
 
「まさに銀河系のレアルとやったんですよ。ロベカルがいてラウールがいて、1-3で負けたんですけど、内容はもうぜんぜんです。それはもうすごい面子で。

【PHOTO】小野伸二|波瀾万丈のキャリアを厳選フォトで 1997~2017

 そのなかでもジズーはさらに別格。なんかね、もう入れないんですよ、その領域に。入ったとしても絶対にボールなんて獲れない。マジで衝撃でしたよ」
 
 そう言って、サッカー少年のような笑みをこぼした。

「辞めるってイメージができないんですよね」。

 小野がいま、キャリアの最終盤にさしかかっているのは疑いがない。現役へのこだわり、あるいは引退への道筋について、生けるレジェンドはどう捉えているのか。
 
「自分たちが18歳で入ってきたときの30歳といまの30歳ってまた違うし、年齢ってのは正直あまり気にしてない。サッカーがずっと好きで、怪我とかいろいろありながら、いまでもプレーできてるのはすごく嬉しいこと。ずっとつづけばいいと思ってるし、そもそもサッカーを辞めるってイメージができないんですよね。
 
 もちろん辞めたいなって思った瞬間はある。でも、ちゃんとしたイメージとして持ったことがない。だから僕は、現役にこだわってるわけじゃない。サッカーを自分から取っちゃったら自分じゃないし、なんだかんだ自然体でここまでやってきた。生きてる証なんですよ。
 
 これからもこのままで、どこまでやれるか。身体が動かなくなるまでやりたいですね。なんで、あらためて思いますよ。カズさんってすごいなって」
 
 黄金世代も気付けば、アラフォー世代となった。
 
 小野と同じ時代を生きた同級生たちはいま、人生の折り返し地点に立ち、仕事にもプライベートにも小さくない悩みを抱えている。そんな同世代に、どんなエールを贈るのか。
 
「なんだろ、自分の地位が偉くなったからどうとか、そういうのを考えることなく、つねに感謝の気持ちを忘れてはいけないと思うんです。僕はずっと大事にしてる。クラブに面倒見てもらってることに感謝、家族にも仲間にも感謝。自分ひとりじゃサッカーはできないし、生きてはいけないから。感謝の気持ちを持ち続けてほしいって思います」

1/2ページ

最終更新:5/8(月) 22:09
SOCCER DIGEST Web