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女は、悩むほど美しくなる。東京にいると洗練されるのは、“必要な”我慢を覚えるから

5/8(月) 5:20配信

東京カレンダー

―東京にいる意味って、何だろう―。

仕事のため、夢のため、欲望のため……?

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上京10年となる節目の年に、人はあらためて問う。

自分が東京にいる意味と、その答えを。

28歳の朝子もその一人。朝子が抱える東京への固執と葛藤は、どこに着地するのだろうか。

18歳で上京した朝子だが、このまま東京にいていいのかという迷いが芽生え、東京と故郷の間で気持ちが揺れていた。そんな時、飲み友達としてよく食事に行っていた良太から、告白めいた言葉を言われたのだった。

「俺のために東京にいてよ」

良太くんからそんなことを言われるなんて、考えもしなかった。

多くのカップルは、3度目のデートでなんらかのアクションを起こして、そこから付き合いが始まることが多いと聞く。

私と良太くんは、最初のデートが東京タワーだった。

それからは家が近いこともあって何度も一緒に食事に行った。でもたいていは割り勘か、良太くんが少し多めに出してくれる程度で、だからデートというよりただのゴハン友達。

……そう思っていた。

友達だと思っていた男性から告白されると、面倒であり、腹立たしく思うことさえある。

せっかく友人として良い関係を築いていると思っていたのに、むこうは恋愛感情を抱いてたと知らされた時の、わずかな絶望と怒り。

良太くんにも、そんな感情が少しだけわいてきたのは事実。

でも、素直に嬉しかったのもまた事実だった。

じんと胸に沁みる、女友達からの言葉

月曜の夜、久しぶりに沙羅を呼びだして、良太くんの事を相談してみることにした。

もともと良太くんを紹介してくれたのは沙羅だし、彼女の彼氏は良太くんと友達だから。これ以上最適な相談相手はいない。

「あれ、朝子。ちょっと綺麗になったんじゃない」

待ち合わせの『焼肉 うしみつ 恵比寿本店』に現れて、開口一番に沙羅が言った。

沙羅の希望で選んだこの店は、高級焼肉割烹『西麻布けんしろう』の姉妹店。雲丹とキャビアが乗ったユッケや、石焼牛ひつまぶしトリュフご飯が食べられる。

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