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「世界観」なき若者へ 書を捨てよ、旅へ出よう【後編】

5/9(火) 10:56配信

オトナンサー

 何を前提にこんなことを書いているのかといえば、この先の日本社会は「先の読めない不確実性がもっともっと増える」という、なんでもアリーの時代に入るからです。そんな一寸先は闇の中、サバイバルしていくには自分の意思を明確にする訓練や、状況に応じて臨機応変に行動を変えていく「こころのフットワーク」を鍛える必要があります。

 それには、若い頃の海外旅行が最も簡単な方法論です。私が初めて海外に行った1980年代は、1ドル=240円くらいで、110円そこそこの今と比べると2倍以上、円安でした。近場の海外なら、国内線と同じく格安のLCC(格安航空会社)もありますから、経済的にはずっと負担が軽くなっています。別にバックパッカーが絶対条件ではありませんから、悲惨な安宿に泊まる必要はありません。今やネット割引の大きい高級ホテルの予約が、ネットでできて支払いも円で可能な時代ですから。

 時期にもよりますが、ソウルや台北などでは、現地に1週間滞在しても東京~大阪間の新幹線代とホテル代よりずっと安かったりします。意思疎通もスマホの翻訳アプリを使えば、チンプンカンプンになりません。ただし、地図アプリなどあまりスマホ頼りになるのは、海外旅行をする意味がないため考えものです。そして、日本にいるとほとんど意識しませんが、日本の「パスポート」は、世界のどこに行っても強い「パスポート」です。国民の税金を世界中にばらまいたおかげで、かなり日本人は「優遇」されていると気づくでしょう。

海外旅行をすると日本の善し悪しがわかる

 こうした環境なのですから、中高年層が若かった頃に比べると、海外旅行は楽になっています。そうした意味でも、「家族や会社の役職とかのしがらみがまだ少なくて、自由な時間が多い若い頃に、海外に行ったら得なのに」と私は思います。海外に行ってみると、日本との比較が具体的になり、日本の善し悪しがわかってきます。

 たとえば、駅や空港、カフェやホテルなどで自由にネットを使える海外のWi-Fi環境を体験すると、世界一高い料金にもかかわらず、ネット環境インフラの点で日本がいかに遅れているかがわかります。ちょっとした都市であれば、観光地よりもスーパーマーケットで売っている商品を眺める方が「生きた勉強」になるでしょう。

 カップラーメンも日本では「麺」を重視しますが、海外では「スープ」として買われています。トイレットペーパーは、日本のように肌触りや香りがどうこうよりも、安くて、しっかりふけることに力点が置かれていることが見えてきます。さらに、無名の日本企業の製品が海外で広く売られていたりするなど、「日本の国際ビジネス」がどのように転換しているかもわかってきます。

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最終更新:5/9(火) 10:56
オトナンサー

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