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ブロックチェーンのデジタル広告活用、本格化が進む理由

5/10(水) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

暗号通貨の代名詞となったブロックチェーン。いまや、フラウドや透明性確保など、デジタル広告における問題点の解消に向けた新しい活用の取り組みが進んでいる。

アドテク企業のメタX(MetaX)は米国時間3月21日、「アドチェーン」というサービスを立ち上げた。ブロックチェーンの台帳を使うことでクリエイティブの一つひとつに、いわば「タグ付け」してインターネット上で追跡し、閲覧の有無、閲覧した人、実際に配信された場所、コンバージョン率、予算の使われ方などを把握しようというものだ。

理論から実践へ進む

メタXのCEO、ケン・ブルック氏によると、同社はブロックチェーン技術の実験を2年前に開始。この技術がビットコイン以外で、それも広告分野で使えるようになったのは、ブロックチェーンをベースとするオープンソースのソフトウェア「イーサリアム(Ethereum)」が登場したからだという。

ビットコインを裏付ける技術として、これまでは金融分野でよく知られていたブロックチェーン。本質的には共有された巨大なExcelシートであり、さまざまな用途が考えられる。

マグロ漁が持続可能な形で実施されているか、購入したハンドバッグがコピー商品かどうかなど、幅広い検証が可能だ。広告分野でも、たくさんの企業がこぞってデジタルメディアの広告インプレッション追跡にブロックチェーンを採用することで、ブロックチェーンが理論から実践に移りつつある。

アドチェーンの特徴

重要なのは、ブロックチェーンおよびアドチェーンは理論上、業界の複数の参加者が、ひとつのグループのデータに依存することなく協力できる点だ。「不変かつ分散ということになれば、足並みを揃えられる」とブルック氏はいう。アドチェーンはこれから、クリエイティブアセットのxmlにトラッカーを埋め込んでいく。これにより、それを見ている人やビューアビリティの基準を満たしているかなどがリアルタイムで分かるようになる。

アドチェーンでインプレッションが本物かどうかを判断するのは、理論的には次のようなものだ。バイヤーが購入したインプレッションは、ブロックに暗号化され、チェーンのすべての参加者に一斉配信される。このインプレッションはパブリッシャーによって検証され、台帳に追加。ブロックチェーンに参加する誰もが、インプレッションの発生を確かめて承認できる。

アドチェーン技術の活用に着目するメディアエージェンシーのIMMでアナリティクス担当アソシエイトディレクターを務めるフレッド・アスカム氏によると、メディアを買い付ける同社にとってもっとも興味深いのは、詐欺防止のためのスケーリングだという。「インベントリー(在庫)がプロバイダー間で売買され、大量に再販される場合、どうしても問題が生じる。このインプレッションが経由してきたすべてのサーバー、クリエイティブのコード、表示された内容といった情報が、データベースに入ってくるだろう。こうして、トランザクションのレベルで大量のインサイトを得られるようになる」と、同氏は語った。

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