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トランプ大統領の「食の好み」が政策を左右? 子どもの健康に影響も

5/11(木) 13:50配信

Forbes JAPAN

「米国の親たちには、子どもが学校で栄養に関する高い基準を満たし、新鮮で健康的な食事の提供を受けられるよう要求する権利がある」──ミシェル・オバマ前大統領夫人は2010年12月、そう述べた。



だが、トランプ政権はレストランで提供される食事やスーパーマーケット、映画館、スポーツ競技場などで販売される食品や飲料へのカロリー表示の義務化を延期した。

米食品医薬品局(FDA)が(実施に必要な)関連情報を全て把握していない可能性があること、トム・プライス厚生長官が規則に柔軟性を持たせたい考えであるほか、実施に伴うさまざまな負担を軽減させたい意向であることが理由だという──腹立たしいことだ。

さらにその後、ソニー・パーデュー農務長官はオバマ前大統領夫人が積極的に推進した学校給食に関する素晴らしいプログラムが上げてきた成果の多くを帳消しにするための第一歩に乗り出した。

農務省によれば、すでに全米の学校の97%では、オバマ前政権が成立させた「健康で飢えることのない子どもたち法(Healthy, Hunger-Free Kids Act)」に従い、新たな規則に従った給食を提供している。だが、パーデューは5月8日、給食に使われる全粒穀物や塩、牛乳について、ガイドライン設定に関する決定権を各州に戻し、「給食を再び素晴らしいものにする」ための文書に署名した。

パーデューは、子どもたちは健康的な給食を好んでおらず、そうした食品は廃棄されていると主張する。例えば、「学校は全粒穀物に関する要件を満たしているが、誰も給食に使われているその穀物を食べない。これでは意味がない」というのだ。

だが、農務省のホームページによれば、全粒穀物は心臓病、2型糖尿病、肥満、複数の種類のがんのリスクを低減する。長官の考えでは、その事実にも意味がないということになるのだろうか。

トランプの好みは子どもに悪影響

ドナルド・トランプ大統領がファストフードをバランスの取れた食事だと考えているとしても、子どもたちの食事に関する基準を下げるべきだということにはならない。トランプがどのような食べ物を好むかは、ソーシャルメディアへの投稿からも明らかだ。
--{大統領と長官の共通点}--
例えば、マクドナルドのハンバーガーやフライドポテト、バケット入りのKFCのフライドチキン、「シーズ・キャンディーズ」のチョコレート、ミートローフ(減量手術を受けたニュージャージー州のクリス・クリスティ知事に同じメニューを注文させたことを同知事が告白)などだ。

さらに、トランプとパーデューには共通点がある。トランプはダイエットコーラの愛飲家だ(アルコールは飲まない)。そして、コカ・コーラの本社があるジョージア州の知事だったパーデューは、同社と深いつながりがある。

パーデューは同州の知事だった2005年、活動的な生活と健康的な食事、禁煙によって慢性病を予防することを目指す「リブ・ヘルシー・ジョージア・イニシアチブ」を開始した。だが、任期中にはコカ・コーラを称賛することも多く、2010年には州内の学校に対し、ダイエットに重点を置くことなく子どもの肥満に対応するための体育プログラムの導入を命じた。

米国非営利団体、憂慮する科学者同盟は、(このイニシアチブは)まさにコカ・コーラの主張に沿ったものだと指摘。パーデューには14人の孫がいるが、同社を支持することは孫たちのためにも、米国のどの子どもたちのためにも、正しい行動ではないと批判している。

Phil Lempert

最終更新:5/11(木) 13:50
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