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足掻くテレビ業界、Google&Facebookとの全面対決を前に

5/12(金) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

ブライソン・ゴードン氏が母親の古い持ち物が入った箱を整理していたときに、昔の広告業界の書類を発見したのは約1年前のこと。それは1963年に書かれた広告販売調査レポートであり、彼の母親がサンフランシスコのBBDOで働いていたときに書いたものだ。クライアントであるオレンジ炭酸飲料企業のために書かれたこの報告書には、さまざまなブランド指標(親和性、購入意思)に関して異なる広告クリエイティブの影響力がまとめられていた。その結果は、今日の700億ドル(約7兆7407億円)規模のテレビ広告業界が行っているように、幅広い年齢層や性別に基づいてまとめられていた。

「これが明らかにタイプライターで作成されたものだとわかっていなかったら、先週メールに添付されていた報告書といわれても信じたかもしれない」とバイアコム(Viacom)でデータ戦略のエグゼクティブ・バイスプレジデントを務める、ゴードン氏はいった。「つまりテレビはずっと行き詰ってきたということだ」。

バイアコムやNBCユニバーサル(NBCUniversal)、ターナー(Turner)のような企業がその問題について物申すとすれば、テレビが置かれている状況を変える準備が整ってきたということだろう。デジタル業界大手のGoogleとFacebookがテレビと互角の勝負をしようとしているなか、テレビ業界も反撃に出はじめたのだ。

テレビ広告事業の進化

2015年4月、バイアコムはバイアコム・バンテージ(Viacom Vantage)を立ち上げた。これは、年齢や性別だけでなく、さまざまな行動や態度、地域に関するセグメントに基づいた、オーディエンスグループのターゲッティングを可能とするマーケターのための広告プロダクトである。その範囲は広く、MTVやコメディ・セントラル(Comedy Central)、ニコロデオン(Nickelodeon)を含む、同社のテレビやデジタルポートフォリオ全体に渡る。バイアコムによると、バンテージはその番組レベルでインベントリを提供するということだ。これは、「ザ・デイリーショー」や「フレンズ」をテレビで見ているかオンラインクリップで見ているかに関わらず、マーケターはファーストフードやコメディを愛するミレニアル世代にリーチするプランを立てることができるということを意味する。広告主が興味を示すのであれば、同社の200人の統合マーケティングエージェンシーであるバイアコム・ベロシティ(Viacom Velocity)を使ってインフルエンサーとオリジナル動画を作成することも可能だ。そしてそれをバイアコムのテレビ、デジタルおよびソーシャルチャンネル全体に配信することができる。

それはデジタルパートナーからのより実用的なデータに慣れた広告主のニーズに応えるために構築された、包括的なプロダクトである、とバイアコム・メディアネットワーク(Viacom Media Networks)のセールス責任者、シーン・モラン氏は述べる。「我々には広告代理店トップ、ブランドのディレクターといったパートナーがいるが、何年も前から次のように問いかけられてきた。いつになったらもっと精度をあげることができるのか?いつになったらより高いターゲット性と信頼性を示してくれて、50年代から続く広い範囲をカバーするベータ版の流布を取りやめるのか?と」。

こうした意見は、ターナーでも同意だ。同社自身もテレビネットワークや個々の番組ブランド、デジタルプロパティといったそのポートフォリオ全体に渡ってマーケターが特定のオーディエンスを対象にできる広告オファーをしている。ターナー・イグナイト(Turner Ignite)と呼ばれるこのプロダクトグループでは、クライアントはそれらのプロパティ全体で広告や宣伝を行なうことができる。また、コナン・オブライエンのチーム・ココ(Team Coco)などのユニットと共同で独自のコンテンツを作成し、全テレビコマーシャル枠で広告として発信。さらに、ターナー所有の関連するデジタルおよびソーシャルチャンネルで配信することも可能だ。

ターナーは、新しいアプローチに合わせてセールスオペレーション全体を再編成した。当初ターナーは、異なるネットワークグループ(ひとつはTBSとTNTのみに特化)を監督する3名のエグゼクティブ・バイスプレジデントを設けていたが、現在その3名の役員は、異なるエージェンシーとの関係を監督し、そのポートフォリオ全体を売り込む能力をもつ。

「ほとんどの人は、ただテレビを観たり、ひとつの端末だけでストリーミングをしたり、たったひとつのプラットフォームやサービスだけを利用しているわけではない。テレビはいまだに非常に多くの人々に到達可能なメディアであり、デジタルも巨大なオーディエンスを獲得し、ソーシャルはコミュニケーションを促進している。ゆえに、ブランドパートナーとオーディエンスの関係を深めることを手助けする体制構築が重要であり、それは複数の専門分野と部署をまたぐ視点をもつことを意味する」と、ターナーの広告セールス部門のプレジデント、ドナ・スぺシアルは述べる。

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