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『帝一の國』この映画は極上の女子的エンタメだ! [with]

5/12(金) 11:30配信

講談社 JOSEISHI.NET

菅田将暉、竹内涼真、野村周平、間宮祥太郎、志尊淳、千葉雄大といった売れっ子イケメンたちが野望ギラギラの高校生を演じる、話題の作品『帝一の國』。舞台は政治家を輩出する昭和のエリート校「海帝高校」、そこで行われる仁義なき生徒会長選挙は“総理大臣の登竜門”。

将来のその座を見据え勝負をかける高校生たちは、派閥の長の靴を舐め、盗聴、監視で探り合い、ライバルを陥れるためにスキャンダルを仕込み、豪華な演出で選挙民の目を眩ませ……と、まさに昭和の政治の縮図ともいうべき真っ黒な選挙戦を、笑っちゃうほど振り切ったテンションで繰り広げます。

映画最大の見どころは、学園祭で候補者を派手にアピールするための“裸太鼓”。男子学生の集団がふんどし一丁で太鼓を叩くという、その行為から感じられる精神性は恐ろしく昭和なのに、平成な視点から見ると極上の女子的エンタメという事実に驚かされます。すごいわ、ふんどし。

さてこの作品で誰が一番カッコいいのかと聞かれれば、『ひよっこ』でもおなじみ、185cmの長身with甘いマスク、サッカーで鍛えたマジな筋肉でふんどし姿もキラッキラな竹内涼真でしょう。演じる役・大鷹弾も、権力にぜんぜん興味がないけれど、腐敗した選挙を正すために立つ、まさに正々堂々のヒーローです。

でもどうしても目が離せないのは、その対極、卑劣な情報収集であらゆる候補の恥部を知るオカッパ野郎、東郷菊馬を演じる野村周平です。『日々ロック』の暑苦しくも不器用なチリチリ頭のロッカーから、『ちはやふる』の切ないイケメンへの落差にも驚いたものですが、今回のふり幅も役者として素晴らしい。無邪気でアホで一生懸命、そして自意識が欠落したイマドキっぽくない素の表情も、個人的には好感です。

昨年の主演作『ライチ光クラブ』は、幼馴染の少年たちが夢を託して作った秘密組織が、やがて陰惨な末路へと暴走してゆくというお話。野村君は、その悲劇の中心人物(でもって硬派な二枚目)、タミヤを演じています。実はこの作品の原作マンガを描いたのは『帝一の國』と同じ古屋兎丸で、映画では『帝一』に登場する総理大臣の名をタミヤにしたかったようですが、原作者の意向でタブセ(これも『ライチ』の登場人物)になったとか。こちらの作品も、古川雄輝をはじめ腐臭漂うイケメンだらけ、『帝一』の耽美版とも言える作品です。ご興味のある方は併せてご覧くださいませ。

『帝一の國』絶賛公開中!

(C)2017フジテレビジョン 集英社 東宝 (C)古屋兎丸 / 集英社



文/渥美志保