ここから本文です

フランス人が考える日本が「次のSONY」を生むために必要な戦略 

5/12(金) 17:30配信

Forbes JAPAN

優秀なエンジニアやデザイナーを膨大に抱える日本が、世界レベルのテクノロジー企業を送り出せないのは何故なのだろう。その理由の一つとして、グローバルでビジネスを行うために必要な視野が日本人に足りないことが挙げられる。



カナダを例にあげると、ウォータールー大学はベンチャー企業や大企業での研修制度(Co-op制度)を導入し、学生らに数千にものぼる企業で6ヶ月間の経験を積ませている。しかし、日本の大学生らはほとんど業務の実態を知ることもない会社に、卒業の一年前からアプローチを行うのが慣例だ。フランスでは多くの大学が、海外企業でのインターンシップを義務づけており、グローバルな視点から物事を学ばせようとしている。

ソフトバンクや楽天、DeNAといった日本のテクノロジー企業の創業者らはみな海外に留学した経験を持っている。彼らは海外での経験からイノベーションを生むための視野を獲得した。しかし近年、海外で学ぶ日本人学生の数は減少が続き、1994年以来で最低レベルに達している。グローバル化が進む中で日本人が内向き志向を強めていることは明らかだ。

2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二は「海外に出て、外から日本を見つめることが必要だ」と述べた。中村の発言は明治時代の日本が海外に視察団を派遣し、近代化を成し遂げたことを想起させる。

かつての明治維新は封建主義の終わりと急激な近代化の象徴として位置づけられる。その引き金を引いたのがペリーの黒船の来航だった。近年のテクノロジー分野では、グーグルやフェイスブック、そしてツイッターらが黒船として現れ、実際に砲撃を加えている。

日本のインターネットから得た資本はシリコンバレーに集約され、米国の企業やエンジニアたちを潤している。日本はそのポテンシャルを発揮できておらず、他の多くの国々と同様に米国のデジタル植民地の一部となっているのが現実だ。

起業に対する考え方も日本とその他の諸国では大きく異なっている。米国にしろ、イスラエルにしろ、スタートアップは人材の多様性を社会のエコシステムにもたらしている。失敗したスタートアップは新たな人材を別のスタートアップや大企業に与え、成功した企業は新たな価値を創造する。

1/2ページ

最終更新:5/12(金) 17:30
Forbes JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Forbes JAPAN
2017年11月号

株式会社アトミックスメディア

2017年11月号
9月25日(月)発売

890円(税込)

成功のヒントはフォーブスにあり!
Forbes JAPAN 無料会員に登録すると、すべての記事が読み放題。MY PAGEで記事の保存や閲覧履歴チェック、限定プレゼントへの応募も可能に。

Yahoo!ニュースからのお知らせ