ここから本文です

知ってる?ペットを守る米国の法律「ローガン法」

5/13(土) 7:30配信

@DIME

ペット愛好家にとって身近な法律というと、国内では『動物の愛護及び管理に関する法律』や『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律』『狂犬病予防法』などがあるが、アメリカからペットに関連する法律について2つの話題があった。

まず1つ目はミシガン州から。『ローガン法』というのを耳にしたことがあるだろうか? ローガンというのは、実はある犬の名前なのだ。

ミシガン州在住のフォークス夫妻はローガンという名のアラスカン・ハスキーを飼っていた。事件が起こったのは2012年の3月のこと。何者かがローガンの顔に希硫酸(バッテリー酸)を浴びせかけ、それによってローガンは顔にひどい火傷を負い、眼は失明した上、苦しさの中で舐め取ろうとしたのか、内臓もやられてしまったという。

治療後、ローガンはそれでもおよそ4ヶ月生き続け、7月9日に息を引き取ったそうだ。当時、ローガンは11歳。シニア犬の域に入り、ほんとうならこれからは穏やかな生活が待っていただろうに…と考えると、飼い主でなくとも憤りがわいてくる。

心中を察するばかりだが、フォークス夫妻は事をそれで終わらせなかった。ペットを虐待から守るための法律が必要であると、その立法を目指して立ち上がったのだ。そのためにchange.orgで呼びかけられた署名運動では、3万筆を超える署名を集めている。

ローガン法には下院法案4853および4855と、上院法案219および220の4つがあるようで、昨年の12月15日の時点で下院法案のほうは上院下院ともに通過し、同月30日にはミシガン州知事の署名がなされたとのこと。上院法案については残念ながら下院司法委員会の議題に上がらなかったということだが、諦めずに次期セッションに提出する予定だという。

気になるその法案の中身には、以下のようなものが含まれているようだ。

◆ アニマルシェルターは里親縁組を決定する前に、その人に動物虐待犯罪履歴があるかどうかを考慮すること。
◆そのためにミシガン州警察の犯罪者履歴データベースへのアクセス権をアニマルシェルターに与える。
◆そのリストに名前が記載されていた場合、5年間は動物を引き取ることはできない。
◆また、アニマルシェルターに対しても、動物虐待の有罪判決を受けた人に動物を引き渡すこと(判決後から少なくとも5年間)を禁止する。
など

The Times Heraldが報じたところによると、関係者は、「これはまだ第一段階ではあるが、こうした立法を望んでいる人は多く、州内に限らず注目を引くのではないか」と言っている。

日本国内においてはアニマル・ウェルフェアの浸透を望む声が高まる中で、この言葉のとおり、今後の展開に注目したくなる法律と言っていいのではないだろうか。

余談ながら、1頭の犬が法律に影響を与えた例は日本にもある。ご存知、盲導犬のサーブ。1982年1月、雪でスリップし、突っ込んできた車からユーザーを守り、そのケガがもとで左前脚を切断することになったサーブの話は多くの人に感銘を与え、最終的には、盲導犬が事故に遭った場合、自賠責保険が支払われるといった内容の法律改正にまで結び付いたのであった。

さて、話をアメリカの法律に戻そう。2つ目はアラバマ州での話題となる。アラバマはパピーミルに対して規制をもたない州(約20)のうちの1つだそうだ。2015年には同州チョクトー郡において、130頭以上の犬がレスキューされ、12頭の遺体が発見されたパピーミルがあり、そこでは多くの犬が病気や問題をもち、適切な治療がされないまま販売されていたという。

同年、パピーミルを規制する法案が議会に提出されたものの、その時には叶わず、今年の2月7日から始まる立法州議会にて再度試みられる模様。

法案はテキサス州の法律をモデルとしたもので、無事議会を通過し、法律としての力を呈するようになったあかつきには、以下のような変化があるのかもしれない。

◆アラバマ・ドッグ・アンド・キャット・ブリーダーズ委員会なる組織がつくられる。
◆その委員会は動物の飼育に関する最低基準を設定する。
◆そして、ブリーダーのライセンスと監査についての権限を有する。
◆委員会により、ブリーダーのライセンス要件や手数料が設定される。
◆委員会はブリーダーの施設を監査および調査する。
◆ブリーダーには年次ごとに在舎犬猫数や記録を提出することが義務付けられる。
◆ブリーダーの犯罪履歴がチェックされる。
など

Decatur Daily.comには関係者による、「商業ブリーダーはビジネスライセンスをもつべきであり、この立法はペットを守るのみならず、子犬や子猫を買う人を守ることにもなる」という言葉があった。

この法案も今後の動きが気になると言っていいだろう。

翻って、日本のペット・動物に関係する法律はどうだろうか? 法は人がつくるもの。よって、完璧なものはなく、時代によって変わりもする。現状の法律には、各所にまだまだ改正が必要と思われる部分があるのではないだろうか。

参考資料:
Logan’s Law, inspired by a Michigan dog, now in effect and protecting animals / abc 10 NEWS
Logan’s Law passes Senate, could see action in House / Detroit Free Press
Lt. governor signs Logan’s Law / The Times Herald
SUPPORT LOGANS LAW / change.org
Bill calls for puppy mill inspections / Decatur Daily.com
Bill restricting Alabama puppy mills coming next legislative session / AL.com

文/犬塚 凛

@DIME編集部

最終更新:5/13(土) 7:30
@DIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

@DIME

小学館

2017年10月号
8月16日発売

定価600円

売り切れ御免!調理家電&ヒット食品
ふるさと納税 極ウマ返礼品・ベスト47
ホリエモン流 超仕事術公開
タイプ別 痩せるカラダマネジメント